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松本のギャラリーで「SUGAの鞄」&「かさましこ」展 創意工夫凝らしたバッグと器

一見、帆布とは思えない「SUGAの鞄」。持ってみて軽さに驚く人も

一見、帆布とは思えない「SUGAの鞄」。持ってみて軽さに驚く人も

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 帆布製のバッグの展示「SUGAの鞄(かばん)」と、笠間と益子の器の展示「かさましこ vol.4」が現在、松本のギャラリー「ギャルリ灰月(かいげつ)」(松本市中央2、TEL 0263-38-0022)で開催されている。「工芸の五月」の一環。

同時開催の「かさましこ」展では使いやすい器が並ぶ

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 「SUGAの鞄」展は、「布鞄屋」として活動する菅岡久美子さんが制作したバッグや小物、約50点を用意する。帆布を使い、金属粉を混ぜた顔料を塗って仕上げたかばんは、軽くて丈夫という実用性に加え、フォーマルにも使える雰囲気を持つ。一般的なトートバッグの形ほか、和装にも合う横に長い形のものも。店主の滝澤充恵さんは「見た目では帆布とは思えない質感で、持ってみると軽くて驚く人も多い。カジュアルから仕事用、冠婚葬祭まで幅広く使える」と話す。

 使い込んでいくうちに柔らかくなる帆布ならではの良さもあり、塗り直しなどのメンテナンスにも対応。形と色の組み合わせで、オーダーもできる。同展に合わせて、小物が入れられる新作の袋のほか、漆で固めた多目的な箱も制作した。「顔料の特徴を生かしつつ、布の新たな可能性を感じさせてくれる」とも。

 「かさましこ」展は、茨城県・笠間で作陶する馬目隆弘さん、額賀章夫さん、栃木県・益子に「郡司製陶所」を構える郡司庸久さん・慶子さんの作品を紹介。皿やボウル、マグカップなど約280点を並べる。

 馬目さんの粉引きの器は、白化粧を掛けて乾く前に木工用のやすりで削り、スクラッチ模様にしている。乾き方によって、削りの具合が変わってくるという。額賀さんは、「さび粉引き」や「プリーツワーク」のほか、黄色とインディゴブルーを組み合わせたシリーズもある。郡司製陶所は、白地にブルーのラインを入れた磁器や、益子の灰釉(ゆう)を使った落ち着いた色合いの皿などを用意する。

 笠間と益子は、県境を挟んだ2つの焼き物の産地で、東日本大震災からの復興を機に「かさましこ」として共に新たな取り組みを始めた。同ギャラリーでは2018(平成30)年から毎年5月に展示を行っている。いつもは「クラフトフェアまつもと」に合わせて多くの人が訪れるというが、「2年連続中止になり、毎年この時期に足を運んでくださる人たちともお会いできずに残念」と滝澤さん。今年は少しでも多くの人にゆっくり見てもらいたいと、開催期間を例年よりも長くした。「作家の皆さんがそれぞれ創意工夫を凝らした作品を手に取ってもらえれば」と呼び掛ける。

 価格は、かばん=3万800円~、小皿、ボウル=1,980円~、マグカップ=3,850円~など。営業時間は11時~18時(金曜・土曜は19時まで)。6月5日まで(6月1日・2日は休み)。

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