県内の高校生が地域企業などと連携して事業を立ち上げることを目指す「エヌイチ道場」の事業発表会が3月14日、シビック・イノベーション拠点「スナバ」(塩尻市大門八番町1)で行われる。
塩尻市が提携高校と実施してきた「高校生起業家教育事業」の一環として、事業開発を目指す高校生を伴走支援し、事業の促進を図るプログラム。昨年12月から、東京都市大学塩尻高校、松本深志高校、長野工業高等専門学校の1年~3年生の7人が実践や仮説検証を繰り返してきた。
テーマは、エシカル消費や中途失明者への音声サービス、コーヒーかすの再利用、観光地の動画配信など多岐にわたる。7人は3カ月間、チームのメンバーやメンターからフィードバックを受けながら、漠然とやりたいことを考えるのではなく、課題当事者の顔を理解し、「本当に喜ばせたい人」を突き詰め、自問自答してきたという。
市では、2017(平成29年)度から高校生起業家育成プログラム事業として、起業家を招き、講演やワークショップを行ってきた。本年度は初の試みとして、希望者を募って起業支援を実施。市産業振興事業部産業政策課の日野南さんは「皆、自分で切り開こうとしていく力を持っている。私たち大人が無意識のうちに『高校生』という枠で捉えようとしていたのかもしれないと感じさせてくれた」と話す。
当日の様子はライブ配信を行う。「大人と交わることで、高校生の可能性は広がるので、多くの人に見てほしい。取り組みを面白がってくれる人や、何らかの形で協力してくれる人が増えてくれれば」と日野さんは呼び掛ける。
開催時間は13時~16時40分。視聴はウェブサイトから申し込む。