作りたての生クリームを使うパフェ店「パフェ屋にゃん」(松本市中央1、TEL 090-9944-3055)が松本・国府町交差点近くに9月1日、オープンした。
テークアウトがメインで、パフェはプラスチックのカップで提供する。店内にはイートインスペースとして、チェアやマットを置く。店主の脇久雄さんは、山のパティシエ「Hisa」として、お菓子作り講座や出張販売を行ってきた。「山ではアイスクリームも溶けてしまうし、できることに制限がある。店なら思い通りのものが作れる」と話す。
山をイメージして作るパフェは定番2種類。「槍ヶ岳パフェ」(S=500円、M=800円)は抹茶アイスで槍沢から水俣乗越を表現し、槍ヶ岳に見立てたシュガーコーンを刺す。「イルカ岩パフェ」(同=500円、同=800円)は手作りのイルカ岩クッキーで燕岳を、フランボワーズピューレでコマクサをイメージしている。期間限定のパフェもあり、現在は「モンブランパフェ」(800円)を用意する。ほかに、クッキーなどの焼き菓子も扱う。
生クリームは注文を受けてから立てる。「パレットナイフで塗ったり、時間がたったりすると、味が変わってしまう」と脇さん。子どもの頃は生クリームが苦手だったが、「自分が食べられるような、新鮮でおいしい生クリームを作りたいと思ってパティシエになった」。
パティシエ14年、洋食・イタリアン9年の経験を持つ脇さん。山登りが好きで、2013(平成25)年に松本に移住した。引っ越し早々、登山で大けがを負い、店を構えず「出張パティシエ」として活動をスタート。もともと店を持ちたいという思いもあり、当初は来春ごろを目標に考えていたが、新型コロナウイルスの影響でテナントに空きができ、前倒しで始めることにした。
看板は秋田の天然杉の一枚板を使い、自身の愛猫のイラストを描いてもらった。店内には山関係の本が並ぶ。出張パティシエやイベント出店も続けながら、今後は富士山をイメージしたパフェやフルーツを使ったものも提供したいと意気込む。「飲んだ後に『締めパフェ』を楽しんでもらいたいと思って遅くまで営業することにした。新鮮な生クリームを味わってもらえれば」とも。
営業時間は12時~24時(平日の15時~16時、20時~21時は中休み)。月曜・第1火曜定休。