県営松本空港に隣接する県松本平広域公園「信州スカイパーク」(松本市神林)に、「ミニ滑走路」が完成した。
ミニ滑走路は、同公園南西部にあるファミリースポーツゾーン、南管理棟近くに設置した。長さは同空港の滑走路の80分の1となる25メートル、幅は11分の1となる4メートル。航空機の着陸に必要な目印「滑走路標識」など、フォントやオレンジの色などもできるだけ忠実に再現している。
9月5日には「開港式」が行われ、家族連れなどでにぎわった。「お披露目です」の声で、ビニールシートが外されると、真新しいミニ滑走路が登場。書かれている数字は方角を表していて、実際の滑走路と同じく真北を向いていること、通常、標示色は白だが、オレンジ色を使っているのは降雪時を想定していることなど、担当者が豆知識を紹介した。式の途中で、ちょうどフジドリームエアラインズ(FDA)の定期便が着陸し、皆で手を振る場面も。
訪れた子どもたちは、用意した顔出しパネルや飛行機型のバッテリーカーで遊んだ。施工を手掛けた村瀬組が展示した、完成するまでの過程を紹介するパネルや使用した重機を興味深そうに見つめる姿もあった。
松本建設事務所維持管理課公園管理係の伴野光彦さんは「公園内を利用する人にとって、ちょっとした撮影スポットのようなものになれば」と話す。ミニ滑走路は自由に入ることができるが、空港に隣接するため航空法による規制が適用され、ドローンや模型飛行機を飛ばすことはできない。「滑走路を忠実に再現したので、飛ばしたくなるかもしれないが、罰金刑になるのでそれだけは守って、多くの人に楽しんでほしい」と呼び掛ける。