長野の「街」をつづる小冊子「街並み」、松本の本町~大名町を特集

「街並み」が並ぶナノグラフィカ喫茶室内。バックナンバーもすべてそろう。

「街並み」が並ぶナノグラフィカ喫茶室内。バックナンバーもすべてそろう。

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 写真と地図で長野の「街」をつづる小冊子「街並み」2008年9月号(ナノグラフィカ発行)で、松本の本町~大名町が特集されている。

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 「街並み」は毎号ひとつの街を取り上げ、写真と地図、街の人へのインタビューや、ちょっと気になる店・アイテムなどを紹介している。2005年8月の創刊号では長野市内の繁華街である「権堂」、その後も「戸隠」「七瀬」「川中島」など市内の地域を取り上げてきた。その後「須坂」「小布施」といった近隣市町村や「nagaden~長野電鉄・長野線沿線を行く~」「仕事場~アトリエ~めぐり」「銭湯」といった街以外をテーマにしたものも。松本は「国道19号線 長野~松本」(2007年6月号)以来2度目。

 同号では、古くからある商店街の写真や路地の風景、夜の女鳥羽川といった、普段の「街並み」を切り取りながらも、普段と違った表情を見せる写真が並ぶ。城の形をした屋根で有名な古本屋「青翰堂(せいかんどう)」の花岡さんや、「岡田バイシクル」の岡田さんなど、「街の有名人」へのインタビューなども掲載。「長野市をメーンに3年やってきたので…松本もいい街なので、そろそろやろうかと。やっぱり『長野』とは違う何かがあると思う」と編集の高井綾子さん。

 出版するナノグラフィカ(長野市)は2002年創立。善光寺の近くにある喫茶店・ギャラリーの運営と、編集室として雑誌などの記事や写真を手がけている。「(3年ほど経ったので)そろそろ自分たちでも何か出したいと思って。でも、少人数だし、何だったらできるか、何だったらやりたいかということを考えて、月刊の小冊子というかたちになった」(高井さん)。

 「長野にはいい景色がある。寺とか山とかだけじゃなくて、路地や家、人など。そういうところを伝えていければ」と高井さんは話す。テーマが決まると、地図やインタビューを担当する高井さんは、まず街を歩く。松本でも街の人から話を聞きながら、3日ほど街を歩いた。「最初のころは、自分の好きなものとか、好きな人、おしゃれな人や場所を取り上げることが多かったが、今は『街』を知りたいという気持ちが強い」(同)。街を歩くときも、街の歴史をまず頭に入れ、それから歩きながら人に話を聞くことでまた頭に入れていく感じだという。

 2008年11月現在で37冊を出版、少しずつ浸透してきた。「『稲荷山』のときには、同窓会のおみやげとして100冊注文があった。限られた地域、というか本当に狭い地域にスポットを当てているので…皆さんにとっても懐かしい風景だったんだと思う」と高井さん。次号のテーマは「路地」。「これからも、いろいろな『街』を歩き続けたい」と話す。

 定価500円。長野市内の書店、雑貨店、カフェなどで販売。松本市内では「Gargas」で扱う。

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