最新のデジタル技術を駆使した映像でゴッホの作品を表現する「親愛なる友 フィンセント~動くゴッホ展(プレ展)」が現在、信毎メディアガーデン(松本市中央2)で開催されている。
ファインアートを題材に、3DCGアニメーションや特殊効果などのコンピューターグラフィックス技術を使った作品を集めて展示する。制作は50を超える映画作品にCGIを提供しているスタジオ「MDK」。同展は今後、日本全国、アジア展開を予定しており、それに先立って作品をピックアップした「プレ展」として開催する。
縦約4.5メートル、横約6メートルのスクリーンに映し出された「星月夜」は、療養院に入院していた時に描いた作品。当時の不安定な精神状態を投影するかのように、星空は渦巻き、糸杉は揺らぎうごめく。
ゴッホの生涯に触れる「ゴッホ・シアター」では、友人の郵便配達人ジョゼフ・ルーランが語り部となり、3Dホログラム映像でゴッホが画家を志した26歳から自ら命を絶つ37歳まで、10年間の心の動きをたどる。ほかに、油彩作品のほぼ全て、860作品を53分で鑑賞できる「アーカイブホール」も。
企画制作を担当する「ネオスペース」(山梨県甲府市)の樋口光仁社長は、「デジタルファインアートは、アメリカやフランス、オーストラリアなどでは新たな芸術表現ジャンルとして確立されている」と話す。今後は、同社とMDK、映像・通信システム開発「フォネット」の3社で創作集団「ワンダースクワット」としてデジタルファインアートを展開していく予定。「日本をはじめアジア各国でもその魅力を伝えていきたい。これまでにはない新たな芸術表現を体感してほしい」とも。
開催時間は10時~18時(金曜・土曜は19時まで、最終日は16時まで)。入場料は、大人=1,000円、中学・高校生=500円、小学生以下無料。12月31日・来年1月1日は休み。1月10日まで。期間中は、松本パルコ(中央1)にオフィシャルショップを設け、オリジナルアイテムなどを用意する。