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松本・藤原印刷でオープンファクトリー「心刷祭」 見て触れて感じる本作り

初の試みに社員も期待が膨らむ。「本が生まれる場所を見にきてほしい」

初の試みに社員も期待が膨らむ。「本が生まれる場所を見にきてほしい」

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 松本の印刷会社「藤原印刷」(松本市新橋、TEL 0263-33-5092)が、印刷や本作りに触れる祭り「心刷(しんさつ)祭」を9月28日、本社工場で初開催する。

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 本社工場と第2工場を開放し、マーケットとワークショップを行う。ワークショップは、印刷時の色の調整を体験する「印刷立ち会い」や「インキ練り」、デジタル印刷機でポスターを刷る「ポスター印刷」のほか、社員がガイド役を務める「工場見学ツアー」も。同社広報・PR担当の竹村奈々さんは「本作りを体験できるブックイベントは全国的にも珍しい。普段なかなか入ることのない工場の空間も楽しんでほしい」と話す。

 マーケットは、同社と縁のある出版社や書店が出店。「青山ブックセンター本店」(東京都渋谷区)、「篠原紙工」(江東区)、「アタシ社」(神奈川県三浦市)、「バリューブックス」(上田市)、「栞日」(松本市)など県内外からブースが並ぶ。「BUS CONRO」(上田市)や「わざわざ」(東御市)など飲食や雑貨販売のブースも用意する。

 開催のきっかけは、昨年、「アタシ社」の担当者に「ブックイベントを開いたら、皆が集まるのではないか」と言われたこと。それまでも同社では、取り引き先や小学生が工場見学に訪れたり、移動式の本屋としてイベント出店したりしていた。今年5月には山梨県で主催イベントを初開催。同社経営企画室の藤原隆充さんは「少しずつ外に向かって発信する経験を重ねることで、自分の仕事を面白いと思ってくれる人がいることを、社員が実感できるようになった」と話す。工場を一般に開放するのは初の試み。「社員は普段から品質にこだわり、プロダクトに込められた面白さを伝えたいと奮闘している。人に見てもらうことによって、その仕事の素晴らしさをあらためて感じる機会になればと考えている」とも。

 「心刷」は創業者・藤原輝さんの言葉。創業当時、タイプライターで一文字ずつ打ち込んでいたことから、「時代が変わっても、一文字一文字に心を込める」ということを表している。「印刷の過程を知ることを楽しんでほしい。子どもから大人まで、皆が楽しく過ごせる一日になれば」と竹村さん。

 開催時間は10時30分~17時。入場無料。ワークショップは要予約で、工場見学ツアー以外は有料。予約はメールで受け付ける。

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