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松本・庄内でホタル観察会 さまざまな生き物がすめる環境づくりを

ホタルについての説明を興味深そうに聞く子どもたち

ホタルについての説明を興味深そうに聞く子どもたち

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 松本市庄内の大型ショッピングセンター「コモ庄内」(松本市出川1)の北東側にある庄内北公園の水路に今年もヘイケボタルが出現し、近くの小学生らが観察に訪れている。

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 以前は付近一帯、川にはゲンジボタル、田にはヘイケボタルが生息していたが、区画整理工事に伴い年々数が減少。「ホタルもすめる環境を残そう」と2003(平成15)年に現地調査を始め、水路の移転を行った。その後、住民有志による「庄内ほたると水辺の会」が維持・管理しながら、勉強会や観察会などを開催している。

 一昨年は数が激減。昨年は6月に梅雨明けして暑くなったこともあり、あまり数は増えなかった。今年は、水路が隠れるくらい草を多く残しながら、外来種は取り除くなど、「よりすみよい環境を」と工夫を凝らした。先月25日ごろからヘイケボタルの出現を確認。その後少しずつ増えてきているという。同会代表の信州大学名誉教授・藤山静雄さんは「周辺も含め、例年より少し遅め。5月は暑かったが6月に入って涼しくなったからではないか」と話す。

 7月6日に行われたホタル観察会には近隣の親子連れなど100人以上が訪れた。紙芝居や草笛作りを楽しんだ後、藤山さんがホタルの種類や生態を説明。クイズでは、「ホタルはどこが光るか」「羽は何枚か」などを聞き、子どもたちが元気に答えていた。

 20時近くになり、暗くなってから参加者は水路へ。「見つけた」「光った」などの声があちこちで上がった。これまではプラスチックカップを渡してじっくり観察できるようにしていたが、今年は捕まえずに見るだけに。「松本の原風景とも言える場所。ホタル『も』すめる自然を守っていきたい」と理解と協力を求めた。

 実施時間は19時~21時ごろ。ホタルが最も光りやすい時間は20時過ぎ。8月6日には「ゆめひろば庄内」で生き物観察会も開く。

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