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松本で絵画展「玉野大介の大オリンピック展」 競技以外の側面描く

「選手はネットで検索した写真を参考にしたものが多い」と玉野さん。「虚無僧が好きなのでつい描いてしまう」とも

「選手はネットで検索した写真を参考にしたものが多い」と玉野さん。「虚無僧が好きなのでつい描いてしまう」とも

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 奈良市在住の画家・玉野大介さんの絵画展「玉野大介の大オリンピック展with画賊(がぞく)」が現在、松本・里山辺の「おっとぼけ美術館」(松本市里山辺、TEL 0263-33-3348)で開催されている。

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 オリンピックをテーマにした油絵16点を展示。ゴルフや相撲、野球、体操、フェンシングなど、ユニホーム姿の選手のほか、スタッフや工事関係者、虚無僧、動物などが描かれている。作品はどことなく「昭和」を感じさせる雰囲気で、ユーモアの中に物悲しさが漂う。「オリンピックは、一般的にイメージするものだけではなく、もっといろいろな見方があると思った」と玉野さん。オリンピックにない競技の選手や、競技があっても出場できなかった選手の悲しみに思いをはせたという。

 玉野さんは1961(昭和36)年、大阪府生まれ。「自分が子どもだった、昭和40年代ごろの広告のようなテイストに引かれて描いている部分もある」と話す。2010(平成22)年、画家や造形作家らで芸術集団「画賊」を結成。「賊長」を務め、民芸品や土産物にも力を入れる。

 松本での個展は初めて。館長の相澤和典さんが代表を務める「郷土玩具を扱う夢の会社(グループ)」ごっこ社と画賊が、2014(平成26)年に安曇野のギャラリーカフェで合同展を開いたことがきっかけで縁が生まれた。日々、東京オリンピック関連のさまざまな話題がある中で、「オリンピックは競技という面以外にも、さまざまな『素材』がある」とテーマに決め、1年半ほど前から制作を進めてきた。

 同館は2016(平成28)年11月に開館。実際に足を運ぶ機会はなかったが、写真を見たり、画賊のメンバーから話を聞いたりしながら会場をイメージして準備を進めてきた。「相澤さんのところで展示を開きたいという気持ちがずっとあり、ようやくかなった」と玉野さん。ほかの画賊のメンバーの作品も合わせて展示する。「作品がちょうどよく納まって、会場にもなじんでいい雰囲気になった。ゆっくり見にきてもらえれば」とも。

 会期中の開館時間は12時~17時。土曜・日曜開館(平日は要問い合わせ)。入場料(会期中)は200円。7月27日まで。

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