持ち帰りギョーザ専門店「餃子(ギョーザ)商店つむぎ」(安曇野市三郷温、TEL 0263-87-3491)が5月10日、安曇野・三郷温にオープンした。
ラーメン店「らぅめん大玖未(たくみ)」の跡で、店舗面積は約10坪。2017(平成29)年に閉店した「餃子房ひづき」(松本市岡田)で店長を務めていた若宮義孝さんが、妻の恭子さんと2人で開業した。
店内の工房で2人が作るギョーザは「手切り・手ごね・手包み」。保存料や着色料は使わず、豚肉、鶏肉、ニンニクなどは県内産。もちもちした食べ応えのある皮は、山崎製麺(安曇野市豊科)に依頼した。「あんは機械も試したが、納得できるものができず、手作りすることにした。皮は、しっかりした存在感が欲しかったので山崎さんにお願いした」と義孝さん。
ギョーザは冷凍と焼きの2種類で提供する。定番メニューは、肉汁を逃がさないように丸く包んだ「てまり餃子」(冷凍10個=750円、焼き6個=480円)、ニンニクなど野菜がたくさん入った「野菜たっぷり餃子」(同=690円、同=430円)、ニンニクを使わない「鶏しそ餃子」(同=720円、同=460円)の3種類。ほかに、期間限定メニューや月初限定メニューも用意する。
ギョーザ以外に、麺とつけ汁がセットになった「餃子麺」も。麺は皮と同じ生地を使い、つけ汁はあんを生かして開発した。
義孝さんがギョーザを作るようになったのは、以前、勤務していた松本・中町にあったダーツバー。その後、「麺肴(めんこう)ひづき」で働き始め、本格的に取り組むようになり、同社がギョーザ専門店としてオープンした「餃子房ひづき」では店長も務めた。義孝さんが実家のある安曇野で仕事をしたいと思うようになったことや、宇都宮や浜松など「ギョーザの町」を恭子さんと回るうちに「夫婦で店ができれば」と感じたことが独立開業の決め手になった。「夫婦で切り盛りしている店の様子を見て、こういうふうに自分たちも店と共に年を重ねていきたいと思った」と笑顔を見せる。
店内はカウンター席を用意し、イートインもできるが、「食事用ではなく、味を試してもらうために設けた。よく聞かれるが、ご飯もビールもないので(笑)」と義孝さん。焼きギョーザを手づかみで食べて怒られる子どもや、「お使いに来たけど、奥さんには内緒で」とギョーザを食べていくサラリーマンもいるという。「国民食といわれているギョーザだが、もっと可能性はあると思って、日々試行錯誤している。手頃で、皆が笑顔になれる食べ物なので、より多く人に食べてほしい」とも。
営業時間は11時~19時。木曜定休。