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安曇野の老舗・堀内畳店がオリジナル畳縁 リンゴやワサビをモチーフに

畳縁シリーズ「ジノモノ」を手にする堀内さん

畳縁シリーズ「ジノモノ」を手にする堀内さん

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 安曇野・明科の「堀内畳店」(安曇野市明科中川手、TEL 0263- 62-3057)が考案した、地域の特産品をあしらったオリジナルの畳縁(たたみべり)シリーズ「ジノモノ」が人気を集めている。

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 デザインはリンゴ、ブドウ、ワサビをモチーフにした5種類。畳縁は幅10センチほどだが、畳に縫い付けると見える部分が3センチほどになってしまう。デザインを手掛けた4代目・堀内秀一郎さんは「織りなので、複雑でリアルなものにしようとすると、使う糸の数も増えるし、丸い形も難しい。特徴を生かしつつ、可能な限り簡略化した」と話す。昨年7月、岡山・倉敷の畳縁メーカーに製作を依頼し、試作を繰り返してきた。

 昨年の春、リンゴジュースを飲んでいた時にふと、「畳縁は何百種類とあるのに、なぜリンゴ柄はないのだろう?」と思ったことがきっかけになった。モチーフの配列にも苦心し、宴会の席やルーズリーフの穴の間隔など、身の周りにあるものを参考に試行錯誤する中、手掛かりとなったのは祖父である2代目・元茂さんの畳縁コレクションだったという。「祖父は手に取ってみないと気が済まない性格で、自身で出向いたり、取り寄せたりした畳縁がたくさんあった」。昔の畳縁を研究することで、しっくりくるパターンが完成した。「発想こそ私だが、大切なことは全て先人の知恵と経験に助けられた」

 畳縁は軽くて丈夫なことから、手芸材料としても需要が高い。「実際に作ったバッグなどを見せに来てくれたり、『こういうものも欲しい』という要望をいただいたり、予想以上の反響がある」と堀内さんは笑顔を見せる。

 今年創業100周年を迎えた同店。コルクボードのように使えるミニ畳を作るワークショップなど、畳を身近に感じてもらえるようなさまざまな活動も行っている。「畳縁をはじめ、どんなことでも相談できるような店を目指していきたい。長年、店を支えてくれたこの地域のPRにつながるような取り組みも続けていければ」とも。

 価格は1メートル300円~700円。今後はインターネットでの販売も予定する。

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