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松本・浅間温泉の「小柳」が事業再生へ 「変化を体感」再生応援会員も募集

岩佐さんと同旅館マネジャーの小沼百合香さん

岩佐さんと同旅館マネジャーの小沼百合香さん

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 新潟・大沢山温泉で宿泊施設「里山十帖(じゅうじょう)」を経営する「自遊人」(新潟県南魚沼市)の社長・岩佐十良さんが、松本・浅間温泉の旅館「ホテル小柳」(松本市浅間温泉3、TEL 0263-46-0500)の社長に今月就任し、事業再生に向けた取り組みを始めた。

 同旅館は、創業334年の老舗旅館。団体客の利用の減少や後継者問題などを受け、地元金融機関の仲介で同社が再生に取り組むことを決めた。県内での事業展開は初めてとなる。

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 岩佐さんはクリエーティブ・ディレクターで、雑誌「自遊人」の編集長も務める。2014年、体験・体感を重視する「ライフスタイル提案型複合施設」として、「里山十帖」を開業。オーガニック魚沼産コシヒカリを育てる農作業体験「農」や、料理人とのコラボで地産地消の郷土食文化を感じる「食」など10のテーマを設け、「真に豊かな暮らし」を提案・発信することに力を入れている。

 同旅館を「新たな時代のコミュニティーホテル」と位置付け、観光客だけではなく地元の人々も集える場づくりを目指す。2年後のリニューアルオープンを見据え、来年をめどにリノベーション工事に着手。レストランや書店のほか、コワーキングスペースやスモールオフィスなどオフィス機能も備えた施設に生まれ変わらせる。温泉は宿泊者専用にする予定で、「周辺には日帰りで利用できる温泉施設がたくさんある。温泉街も楽しんでもらうことで活性化にもつながれば」と岩佐さん。

 岩佐さんは松本の印象を「20万~30万の人口規模で、観光と文化の両面で満足できる街は全国的に少ない。もっと広く発信するべき」と話す。「里山十帖とは違って都市型の旅館なので、表現方法は変わるが考え方は同じ。歴史、文化、自然、食など、松本の街全てを体感できる場にしたい」とも。

 料理やサービスの改善は既に始めており、工事に入る前までも変化していくという。「リニューアルすると、『前はどうだったの?』と聞かれることが多い。せっかくなので、変化の前後を共に感じてほしい」と岩佐さん。現在、再生に向けた「応援会員」を募集中で、1度宿泊して会員になるとホームページからの予約で2回目以降の宿泊料が3カ月以内=半額、6カ月以内=30%引き、1年以内=20%引きになるなどの特典を用意する。

 「変わっていくときが一番ダイナミックで、ドキュメンタリードラマを見るような体験ができると思う。利用者の皆さんの意見も聞きながら、よりよい施設にしていきたい」と話す。

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