松本市在住のプロゴルファー・鈴木健一さんがゴルフスイングの練習器具「ブンブンヘッド」を考案し、販売を開始した。
同商品は、10グラムほどのシリコン製の輪に、長さ約60センチのゴムひもが付いているという、非常にシンプルな構造。ひもを持って振り、円を描くようなスイングをすることでコツをつかんでいく。目安となるのは、スイングしたときの「ビュッ」という良い音。「ゴルフスイングは円運動なので、いかに遠心力を使えるかが大事」と鈴木さん。「ブンブン振るだけで、自然と正しい動きを体が覚えていく。練習というよりは、正しい動きを『インストール』する感覚」と話す。
鈴木さんは1981(昭和56)年愛知県生まれ。信州大学経済学部に入学し、ゴルフを始めた。卒業後はオーストラリアへ2年半ほどゴルフ留学し、帰国後はプロゴルファーとして活動しながらレッスンも行うようになった。「自分自身、スイングを直そうと練習に励むうちに、『自分のスイング』が分からなくなってしまった経験がある。理論の研究と実践、医学や整体の勉強など、良いものを取り入れたことで、再び『気持ちの良いスイング』にたどり着いた」と鈴木さん。「ゴルフが上達するということは、教科書通りのスイングではなく、自分のゴルフスイングを見つけていくこと」と考え、プレーヤーそれぞれの体に合う独自の理論を構築。現在は同市周辺を中心に、レッスンを行っている。
同商品は、レッスン時にひもに5円玉を付けて振り始めたことがきっかけとなって生まれた。100円ショップで購入した握力強化用のグリッパーに毛糸を付けるなど、試行錯誤を繰り返して商品化。パッケージや説明書は地元のデザイン会社と共に作り、使い方や上達術の動画も用意する。「筋力や腕力がなくても飛ぶ方法が分かった」「スイングに悩んでいたが、これで解消できる」など評判も上々だという。「本当に誰でも使えるし、かばんに入れて持ち運びも簡単なので気軽に試してほしい」と鈴木さん。「初心者はもちろん、スランプで悩んでいるという人にも、ゴルフの楽しさをより感じてもらえればうれしい」とも。
販売は、「ゴルフパートナー松本西リバーサイドゴルフクラブ店」(松本市島内)、「グリーンゴルフ石芝」(石芝4)のほか、インターネットで行う。