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松本・里山辺に「おっとぼけ美術館」 昔と今の民芸品集う開館記念企画も

パビリオンをイメージして展示した「おっとぼけ万博」

パビリオンをイメージして展示した「おっとぼけ万博」

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 松本・里山辺に11月13日、民芸作家の故・宮田嵐村さんが作る「道神面」や民芸品を展示する「おっとぼけ美術館」(松本市里山辺、TEL 0263-33-3348)がオープンした。

お面が目印の外観

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 宮田さんが作品制作をしていた建物の、事務所として使っていた8畳ほどの部屋を展示スペースに、作業場はそのまま残して、民芸品の販売やワークショップを行うスペースとして利用する。館長を務める相澤和典さんは、2009年から宮田さんが作る「道神面」などを紹介する企画展を行ってきたが、「後世に伝えたい」と作り手として関わっていくことを決意。今年1月に11年勤めた会社を辞めて制作活動を始めるとともに、同館の準備を進めてきた。「おっとぼけ」は宮田さんが性風俗を題材に作った歌集の名前から取ったという。

 宮田さんが制作した道神面をはじめ、収集品の民芸品や世界のお面などを展示。ほかに、相澤さんが代表を務める、郷土玩具を扱う夢の会社(グループ)「ごっこ社」の作品や、「登山人形」や「そば喰(く)い猿」など県内の民芸品も並ぶ。

 現在、開館記念企画展「おっとぼけ万博」を開催している。テーマは、郷土玩具など世界と日本の民芸品を駆使して作り上げた「嵐村オマージュ」の民芸パビリオン。常設作品のほか、県内外の作家約40人から「おっとぼけ」をテーマにした「ご祝儀作品」も展示する。記念に制作した「ハイカラ小箱」(2,950円)の販売も。

 「会社を辞めて民芸品の道を選んだものの、どのように発信していこうか悩んでいたときに思い付いた」という同展。「ごっこ社」メンバーの協力も得ながら、にぎやかな企画になった。今後は、県外での企画展も予定。新作のお面作りにも意欲的に取り組んでいくという。「嵐村先生の、朗らかなエロス、笑い、そして対極にせめぎ合う熱っぽさを含んだ自由奔放な作品の紹介と共に、全国の民芸品やユニークな企画展示を行っていきたい」と相澤さん。

 開館時間(会期中)は11時~17時。入場料(会期中)200円。今月30日まで。17日には同館の周りにあるものなどで、外で本を作るワークショップ「村上製本製本教室」を行う。時間は16時~19時、参加費500円。

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