松本城大手門枡形(ますがた)跡広場(松本市大手3)で4月19日、「まつもと古市」が開かれる。
県内の古道具店8店が出展。食器や調理器具、本棚、椅子など、家庭で使われてきたさまざまなものが並ぶ。「古道具というとピンとこない人もいるかもしれないが、骨董(こっとう)品とリサイクルショップの間のような雰囲気。雑多なものが集まる中から、自分だけのものを掘り出してもらえれば」と実行委員長を務める「古道具 燕(つばくろ)」(城東1)の店主・北谷英章さん。
北谷さんは2010年に同店をオープン。さまざまな古道具を扱い、昨年1月からは月に1~2回、四賀にある倉庫を開放する「ストックオープン」も行っている。「松本はクラフトの町、民芸の町ということもあり、古いものを大切にしている地域というイメージがある。古いものが好きという人も多い」。以前から、海外ののみの市のようなイベントを開催したいと考えていた北谷さん。「年に1回の『非日常』ではなく、月1回の『日常』にしたい。生活の中にある、町に溶け込んだ『市』が理想」と話す。
「単なるゴミと思っているものが、他の人から見ると価値あるものかもしれない」という、古道具の認知度向上も目指す。空き家の片づけなどに立ち合うこともある北谷さんは、「捨てる前に一度、思いとどまる人が増えればうれしい」と話す。「かっこいいもの、美しいものだけではなく、何でもある感じが楽しい。早く見たいとワクワクして走りだすような気持ちになれる市に育てていければ」とも。
開催時間は10時~16時。小雨決行。問い合わせは同店(TEL 0263-88-2177)まで。来月は17日に開催予定。