松本・中町通りのギャラリー「GRAIN NOTE(グレインノート)」(松本市中央3、TEL 0263-32-8850)で現在、陶芸家・田中一光さんの個展「田中一光うつわ展 青の主題による変奏曲 第6変奏」が開催されている。
カップ、皿、ポット、酒器、花器など約400点を展示。水色や濃紺などの青色のほか、アイボリー、ブラウンなどの8色を中心に、ストライプや水玉、クロスなどの模様の付いた器も並ぶ。水色の器と同じ釉薬(ゆうやく)を使ったブルーグレーは新色。「お客さんのリクエストで生まれた色。なかなか渋い色だが、意外と好評」と田中さん。
曲線と直線を組み合わせた形が特徴的なビアマグや、一回り小さいサイズのワインカップは、水色、濃紺、アイボリーの3色展開。自らは「ビール党」という田中さんが、使いやすさを追求し、初期の形から持ち手となる足の部分を改良した。ほかに、ぐいのみや片口など酒器が充実。「最近はウイスキーも脚のあるカップで飲んでいる」と笑顔を見せる。
松本市生まれの田中さんは、大学卒業後に埼玉で約3年間修業を積み、帰郷して独立。2010年4月には「田中一光製陶所」を設立し、作陶を続けている。「(同展には)間に合わなかったが、四角い皿が欲しいとリクエストを頂いて挑戦しているところ」と田中さん。同ギャラリーでこの時期に行う個展は10回目となった。「春の蜃気楼(しんきろう)のような、恒例の展示(笑)。季節を感じに来てもらえれば」とも。
作品は全て販売する。小皿=2,052円~、カップ=2,376円~、ワインカップ=4,320円、ビアマグ=5,940円など。営業時間は10時~18時。3月22日まで。期間中は田中さんが在廊する。