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松本で塩尻のイラストレーターが粘土絵画展-地元風景を大きなキャンバスで

DMにも使った「塩尻風景」。「よくこの川で遊んだことを思い出す」と野村さん。

DMにも使った「塩尻風景」。「よくこの川で遊んだことを思い出す」と野村さん。

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 松本・梓川の菓子店兼ギャラリー「たたい菓子ギャラリー」(松本市梓川倭、TEL 0263-78-2158)で現在、イラストレーター・野村剛さんの個展「野村剛展 2013-2014」が開催されている。

紙粘土の質感や凹凸の様子は実際に見ないと分からない

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 8色の紙粘土をベースにさまざまな色を混ぜ合わせて描かれた「塩尻風景」「挿絵」「昼と夜の風景」などの作品6点を展示する。同展のDMにも使った「塩尻風景」は、身近な風景を3メートルほどの大きなキャンバスに表現。「粘土の色の組み合わせをいろいろと試しながら、昔から見慣れている冬の独特な空気感を再現した」と野村さん。「大きなキャンバスに描いたのは新たな挑戦でもあったが、風景が最も伝わるサイズにしたかった」と話す。

 「挿絵」は、パフォーマンスをする大道芸人とそれを楽しむ観客の様子をコーヒーカップの中に構成した作品。まつもと市民芸術館の広報誌「幕が上がる」(32号)内の記事の挿絵として描き下ろした。文章から野村さんが感じたことをストレートに表現し、見る人に理解できるイラストレーションを心掛けたという。

 野村さんは塩尻市出身。学生時代からイラストレーターを目指し、絵の具や線画などの表現手法を試行錯誤する中、幼いころに夢中になった粘土を使って描き始めた。個展は一昨年に続き3回目。今回は同店の田多井美智子さんと同級会で再会したことがきっかけとなり、初めて同ギャラリーで開いた。「粘土ならではの絵の凹凸を楽しんでほしい」と野村さん。「これからも多くの人に分かる絵を、人間の手が感じられる表現を大切にしながら考えていきたい。個展の回数も増やしていけたら」とも。

 作品の一部は販売を行う。価格は5万円~。営業時間は10時~17時。6月1日まで。30日・31日は野村さんが在廊を予定している。

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