松本市内を中心に活動する劇団「れんげでごはん」が11月16日・17日、ピカデリーホール(松本市大手4)で第13回公演「くさり」を行う。
同作品は、レンタル家族サービス「ニコニコファミリー」で働く須藤が、日向野(ひがの)家と長期契約を結ぶというサスペンスコメディー。依頼内容は、失踪したこの家の次男の代わりとして、ほかの4人の兄弟と一緒に生活をすること。破格の報酬、年齢の割に仲が良すぎる兄弟など、どこか様子のおかしいこの家で、須藤はやがて重大な秘密に近づいていく。「兄弟ものを書こうと思ったが、普通では面白くない。兄弟の中に他人がいたらどうなるだろうと考え、レンタル家族サービスの案が浮かんだ」と作・演出の加藤吉さん。加藤さんは日向野家の長男として出演もする。
「れんげでごはん史上、最大規模で挑む」と銘打った同公演。大規模な舞台セットを組んだり、外部スタッフの協力も得たりと気合のほどを見せる。映像や舞台下を効果的に使うなど、新たな取り組みも。ポップなデザインが多かったチラシも、今回は謎めいた雰囲気のものに仕上げた。「『重くどろどろとした感じのものを』という話になり、キーともなる鎖を含んだデザインにした。タイトルの書体を明朝(みんちょう)体にしたのも初めて」とチラシ制作担当の渡辺千晴さん。渡辺さんも、日向野家に勤める家政婦役として出演する。
「ここまで本格的なサスペンスを行うのも初めてだし、細かいところでもたくさんの初挑戦がある。これから活動していく上で大切な公演になることは確か」とプロデューサーの篠原誉(たかし)さん。「今までの公演を見てくださった方たちは、新鮮な感覚で見てもらえると思う。もちろん、劇団として大事にしているコメディーの部分も含まれているので、初めての方も十分楽しんでもらえる作品。ぜひ足を運んでほしい」とも。
公演は、16日=14時~・20時~、17日=14時~。チケットは、前売り(11月10日まで)=1,000円(学生=500円)、当日=1,500円(学生=1,000円)、未就学児童は無料(保護者同伴)。カタクラモールチケットセンターのほか、メール(ticket@rengedegohan.com)や電話(TEL 090-6607-2306、月曜~木曜=20時~22時、日曜・祝日=14時~22時)で受け付けている。