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松本に北欧ビンテージ&デザイン雑貨「キルシッカ」-豊かな暮らしの紹介も

「自分たちが選んだものを喜んでいただけることがうれしい」と落合さん夫妻

「自分たちが選んだものを喜んでいただけることがうれしい」と落合さん夫妻

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 松本パルコ近くのふじやビル(松本市中央1)2階に8月30日、北欧ビンテージ食器とデザイン雑貨店「kirsikka(キルシッカ)」(TEL 0263-88-8208)がオープンした。

店内の一角では企画展も

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 店舗面積は約12坪。スウェーデンやフィンランドなど北欧のビンテージ食器とデザイン雑貨、約300点が並ぶ。「自分たちが納得いくものにしたいと、できるところは二人で頑張った(笑)」と店主の落合克則さんと妻の有紀さん。壁は3面を白色に塗り、奥の壁だけはテーマカラーという青緑色に。通りから見える店舗に続く階段には水玉模様を施し、看板も鉄柱以外は手作りした。

 ビンテージ食器は、1960年代~70年代のものが中心。「ARABIA(アラビア)」や「GUSTAVSBERG(グスタフスベリ)」、「RORSTRAND(ロールストランド)」などを扱う。デザイン雑貨はファブリックや食器、オブジェ、ハーブティーなどを展開。ワインやジュースのボトルをそのままリユースして作られた「EVOLUM(エヴォラム)」や、「kauniste(カウニステ)」の大判のキッチンタオルなどが並ぶ。アルミの鋳物でできたフード部分と丸い木を組み合わせたドアチャイム「Tama(タマ)」は日本のブランド「Timbre(ティンブレ)」のもの。「現在扱っているものの中で唯一の国産アイテム。北欧をイメージして作ったそうで、デザインも優れている」

 名古屋市生まれの克則さんは、就職に伴い松本に移住。「小さいころは親の転勤で、全国を転々としていた。松本に来て20年たつので、もうここが地元のようなもの」と笑顔を見せる。旅行好きで、特にヨーロッパを頻繁に訪れていたが、5年ほど前に初めて訪れた北欧に引かれ、最初は自身のコレクションとしてビンテージ品を収集し始めた。

 昨年8月、以前から親交のあった中町のヘアサロン「群青」(中央3)の宮澤さんに誘われて、同店でコレクション展を行った。「一生できる仕事として、いつかは店を持ちたいという気持ちは漠然とあった」と克則さん。今年3月に勤めていた会社を辞め、本格的に準備を開始。今年の「工芸の五月」で開催した企画展も好評で、開業の後押しになったという。

 店名はフィンランド語で「サクランボ」。「ものと一対一で向き合うこと、お客さまと私たちのつながり、夫婦二人…対のサクランボにそんな意味を込めた」。アラビアの食器に「キルシッカ」というシリーズがあることもヒントになったという。「北欧も松本も冬が長い。家の中の暮らしや古いもの、生活に根付いたものを大切にしている点など通じるものがあると思う」(克則さん)。「ものだけではなく、北欧の暮らし方や文化、生活の豊かさなども伝えていければ」(有紀さん)。

 営業時間は11時~19時。水曜定休。

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