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松本の生花店で企画展「花と詩と」-詩人書き下ろしに店主が花選ぶ

店内には7つの作品が並ぶ

店内には7つの作品が並ぶ

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 松本・六九通りの生花店「ことの葉」(松本市大手2、TEL 0263-32-8722)で現在、花と詩の展示「花と詩と」が開催されている。

詩は封筒に入れ、花と共に販売する

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 詩人のウチダゴウさん(里山辺)が詩を書き、同店店主・井口尚子さんが花を選び、展示。店内には、7編の詩が花と共に並ぶ。

 1編の詩を除き、詩中には花の名前は出てこない。「梅雨という季節、展示するこの空間、香り、読んだときや聞いたときのことを思って書き下ろした」とウチダさん。詩を読み、井口さんが花を選んだ。「何度も何度も読んで、相当悩んで選んだ」(井口さん)。「具体的に何かの花をイメージした訳ではないが、花のある風景を描いた。あとは井口さんにお任せで(笑)」(ウチダさん)。

 井口さんの同級生で、木工作家の前田大作さん(入山辺)がウチダさんを紹介したのが開催のきっかけ。「井口さんと(同店で)何か企画ができればとずっと話をしていて。今年に入ってウチダさんと出会い、一緒にできればと思うようになった」と前田さん。「詩の朗読を聞いたときに、一つ一つの言葉は覚えてないが、音や風景、感覚が残った。ウチダさんが、詩でどういうふうに伝えるのか興味があったので、依頼した」と振り返る。

 同店には貸本スペースがあり、店名も「言葉を大事にしたい」という思いが込められている。「花は『ありがとう』『おめでとう』の言葉の代わりになるものなので」と井口さん。「『詩人』という職業の人と会うことはそうそうない。短い言葉で何を伝えるのかとても興味があった。花を選ぶのは本当に大変だったけど…(笑)」。初日の前日、詩と花を並べ、「実際に見るまでどうなるか分からなかったが、花と詩が一緒になって『作品』になった」と3人は声をそろえる。

 6月29日にはパーティーを予定。ウチダさんが詩を朗読する。「きっと『大人のぜいたくな時間』になるはず」(前田さん)。「梅雨の時期、しっとりとした雰囲気でできればと思っていた。当日は雨が降るといいな」(ウチダさん)。

 作品は1,000円(詩と花のセット)で販売する。営業時間は9時~18時。日曜定休。入場無料。7月6日まで。パーティーは20時~、参加費は1,000円(要1ドリンクオーダー)。

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