松本大学(松本市新村)の学生による「まちカフェ・プロジェクト」が上土商店街で始動し、12月16日、「コミュニティカフェ・上土日和」が開催された。
同商店街の菓子店3店で好みのスイーツを購入し、フランス料理店「ル・コトリ」(大手4)でドリンクと一緒に楽しむという同企画。カフェのPRも兼ねて、当日はサンタクロースやトナカイに扮(ふん)した学生がリヤカーを引いて街中を歩いた。遠くの通りからサンタクロースを見つけて、駆け寄ってくる子どもたちの姿も。
「上土ふれあいホール」(同)ではクリスマスリース作りのワークショップも開かれた。「お母さんたちが集中して作れるように」と、会場の半分には子どもたちが遊べるスペースを設置。親子合わせて30人ほどがリース作りを楽しんだ。
同大・白戸洋教授のゼミ生約30人が企画・運営。同ゼミは8年ほど前から同商店街と交流しているという。同商店街で一昨年の秋はスイーツラリー、昨年秋のえびす講ではスイーツフェアが行われたことをきっかけに、学生たちが「上土には老舗菓子店が多い。もっと多くの人に利用してもらえる機会になれば」と、本年度から準備を進めてきた。店舗だけではなく、街全体で楽しめるようにとラリー形式するなどの工夫も。「商店街一帯が『カフェ』。今後もいろいろな店に参加してもらいながら定期的に開催したい」と意気込む。
同ゼミではこれまでも、巾上で野菜の引き売りを行ったり、山賊焼きをPRするための商品開発を行ったりと、地域活性化をテーマにした取り組みを行ってきた。「地域コミュニティー、人とのつながりが大切だと学生たちも実感している。今までの積み重ねが今回、一つの形になった」と白戸教授。「古いビルを改装して新しい店が入るなど、最近の上土は少しずつ活気づいてきている。今後も継続的に活動して、新たなつながりをつくることができれば」と話す。