朝日村の朝日美術館(朝日村古見、TEL 0263-99-2359)で現在、同村で活動する作家ら24人による作品展「造型する手~朝日村の作家たち~」が開催されている。
同村で活動する木工、陶芸作家や画家など24人が参加する同展。木工・陶芸・漆芸・鉄細工・絵画・彫刻など約170点の作品を展示する。同館が2年前に「村内で活動する『ものづくり』に携わる人々と何か一緒に企画ができれば」と呼び掛け、話し合いを重ねて実現した。「朝日村は昔から工芸や美術を育てる生活環境があり、現在活動している方も多い。声を掛けた皆さんが賛同してくれた」と同館学芸員の木下真由美さんは話す。
18日には、「朝日村での作家活動について」をテーマに7人の作家による座談会が行われた。「村の作家の活動を知ってもらう場として種がまかれたと思う。これをきっかけに継続的な発信をしていければ」「近辺には『クラフトフェアまつもと』や『安曇野スタイル』など大きなイベントがあるが、追随するのではなく、違った立ち位置の方が続いていくと思う」などの意見が出された。「(自分も作家として活動しているが)今回、初めて知った作家さんも多い」という発言も。
途中からは、参加者からの質問に答えたり、逆に作家から参加者へ感想を聞いたり、和やかな雰囲気に。「これからどういうことをしていきたいか」という参加者からの問いには、「一つひとつ展示するだけではなく、例えばリビングの一室を再現するなど、もっと生活感とつながるような見せ方をしてみたい」「せっかく朝日村に来てもらうのなら、緑も見てもらいたい。そんな自然とつながった企画もできれば」などという答えが。「(同展は)どうでしたか?」という作家からの質問には「今回の企画で初めて美術館を知った。いろいろなものを見ることができて良かった」「『商品』ではなく『作品』として感じることができた」などという感想が寄せられた。
同村の作家と共に行う企画展は、同館にとっては今回が初の試み。同企画をきっかけに作家たちによるグループ「朝日村つくりびと」も結成された。「今後は作家さんたちで活動していく場も増えていくと思う。これからも村内の人たちと一緒にさまざまな企画を行っていきたい」と木下さんは話す。
開館時間は9時~17時。入場料は、大人=200円、大学生、高校生=100円、小・中学生=50円。9月25日まで。