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上高地五千尺ホテルが電気自動車導入-観光地のEV利用啓発に

愛称は「五千尺カーゴ」。試乗する藤澤社長。

愛称は「五千尺カーゴ」。試乗する藤澤社長。

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 上高地の五千尺ホテル・ロッヂ(松本市上高地、TEL 0263-95-2111)は6月28日、宿泊客の荷物の運搬などに利用するため、電気自動車「i-MiEV(アイ・ミーブ)」を導入した。

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 電気自動車(EV)の導入は、県内観光地の事業所では初めて。上高地は環境保全と渋滞解消のため通年でマイカー規制を行っているため、一般車は通行できない。「当社の上高地におけるミッションは『素晴らしい上高地の自然を子々孫々まで受け継ごう』。おいしい上高地の空気をさらにおいしくすることで、上高地に貢献しようと考えて導入した」と藤澤高穂社長。昨年から検討を開始、充電設備として200ボルトのコンセントを設けるなど準備を進めてきた。当面は、業務車両として活用する。

 同グループは「上高地を美しくする会」への参加など、環境保全のためにさまざまな取り組みを行っている。「マイカー規制や『上高地を美しくする会』の創設など、諸先輩方の姿勢が上高地の財産になっていると思う。次世代を託された私たちができることを、力を合わせてしっかりやっていきたい」と藤澤社長は話す。

 当日、同ホテル前で行われた納車式では藤澤社長や参列者が試乗。「乗り心地が良い」「音が本当に静か。静か過ぎて歩行者が気付かないかも」との声が上がった。導入後は、実際に運転する社員からも「荷物がたくさん入るし、運転もしやすい」と好評だという。

 松本市は、上高地や乗鞍高原などの山岳観光地を全国に先駆けて「EV観光地域」にしようと、各機関や団体、企業などに呼びかけ、6月に「アルプス広域EV普及利活用推進協議会」を発足。利用法についてなど情報交換しながら活用を進めている。「観光地のEV活用はこれからの課題。(今回の導入が)今後、EV利用啓発につながれば」(藤澤社長)。

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