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松本・四賀に複合的アートスペース「偏集舎」 吹き抜けの下に語らう空間

1階のショップスペース

1階のショップスペース

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 ショップ&ギャラリー兼アトリエ「偏集舎(へんしゅうしゃ)」(松本市会田)が松本・四賀に4月29日、オープンした。

吹き抜けの下は砂利を敷いてベンチなどを置き、くつろげる雰囲気

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 店主の有坂宗大さんが、自身のアトリエ兼ギャラリーのほか、ショップやくつろげるスペースも設けた複合的なアートスペースとして開いた。店舗面積は1階と2階合わせて140平方メートルほど。以前は塩やたばこを扱う商家で、梁(はり)には明治元年と記されていたという。高さのある吹き抜けが特徴で、「さまざまな可能性を感じて、内見した翌日には借りることを伝えた」と振り返る。

 1階は、古道具や有坂さんの作品を販売するほか、吹き抜けの下は砂利を敷いてベンチなどを置き、くつろげる雰囲気に仕上げた。2階は畳をはがしたり、部屋の仕切りをなくしたりして、ギャラリースペースとして活用。「外光の入り方によって、明るい空間と静寂な空間ができる。展示やイベントなど幅広く使える場所にしたい」と有坂さん。現在は、自身のパステル画展「my present, imaginary flowers-私が今届ける空想のお花たち-」を開催(5月11日まで)。約60点の作品は、「普段目にする色をベースに、頭の中でイメージしたお花畑から、現実に引っ張り出すようにして描いた」と話す。

 有坂さんは東京都出身。大学卒業後2021年6月、松本へ移住。古道具店に1年ほど勤務した後、「偏集舎」の屋号で古物商を始めた。オンラインショップでの販売やイベント出店などを中心に活動。2023年3月には、作家2人と共にアートギャラリー「susan」(大手2)をオープンした。

 コロナ禍、室内で過ごす時間が増えたことを機に、絵画や古物や廃材を使ったオブジェなどの制作にも取り組むようになったという。昨夏ごろから、作品作りのためのアトリエを兼ねた場所を探し始め、知人から紹介された同物件を見て即決。年末には「susan」を離れ、改装に着手した。

 同じく四賀にアトリエを構える空間演出家・小林響さんの下で、空間演出についても学んでいるという。「クリエーターの皆さんが集まったり、この空間で表現をしたりするような場にしていきたい。気軽に足を運んでもらえれば」とも。

 現在の展示期間中の営業時間は11時~19時(10日は22時まで)。それ以降の営業日はインスタグラムで確認できる。

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