さまざまなツールを使いながら自身のキャリアを見つめ直すワークショップ「キャリアにPDCAをとりいれよう」が11月5日、松本・今町のコワーキングスペース「Knower(s)(ノウアーズ)」(松本市大手1)で行われた。
自分自身のキャリアを、「PDCA(Plan・Do・Check・Action)」サイクルの思考法とITツールを用いて見つめ直す機会をつくることを目的とする同ワークショップ。講師を務めるクラフトジャパン(神奈川県横浜市)の小河慎二社長は「これまでのことを見返してみると、その中に、今後の行動を変えるヒントが見つかるはず」と話す。
ワークショップでは、参加者同士があいさつした後、小河さんが現在の考えに至るまでの経緯を紹介した。その後、グーグルカレンダーや同社が開発した「ハッピーノート」などのアプリを用いながら、「1日の中でどのようにPDCAを行い、それを記録して生かすか」を説明。参加者はメモを取りながら、熱心に聞き入っていた。
小河さんは信州大学卒業後、建設業に従事。海外ボランティアに参加して語学を習得し、その後は専門学校で教えながら翻訳、情報セキュリティと仕事の幅を広げていった。2010年に香港で「クラフトインターナショナル」を設立。香港・上海を中心に活動してきたが父の死をきっかけに、遠隔地サポートシステムに興味を持ち、昨年、同社を立ち上げた。「複業キャリアや複数地域居住など、興味を抱いたことが可能かどうか、実験を繰り返しながら前に進んできた」と振り返る。
「ハッピーノート」は日記アプリで、ウェアラブルデバイスとの連動や、多言語での使用も視野に入れ開発を進めており、「いずれは地域コミュニティーの情報も組み合わせ、地域版もリリースできれば」と話す。「まずはアプリを知ってもらい、日常に取り入れてもらいたい」とワークショップを企画。同スペースを運営するクラウドット(巾上)の中山拓郎社長と知人だったこともあり、松本で初開催となった。「縁のある松本がキックオフの場になったことはとてもうれしい。今後は、協力してくれる人を募りながら、他地域にも広げていきたい」とも。