「平成中村座 信州・まつもと大歌舞伎」が7月5日に開幕し、公演前には出演役者が人力車に乗ってお披露目をする地方公演恒例の「お練り」が行われた。
お練りは松本パルコ向かいの花時計公園を出発して、松本城まで約1キロを練り歩いた。この夏一番の気温を記録するほどの暑さの中、沿道はあふれ返るほどの人で埋め尽くされた。
信州松本松深會(しょうじんかい)の神輿(みこし)を先頭に「お練り」がスタート。太鼓の音が鳴り響き、瓦版が配られた。地元の町会の舞台に続いて、中村勘三郎さんを先頭に役者たちの乗る人力車が登場。沿道からは「中村屋!」「成駒屋!」と威勢のいい掛け声が飛び、花吹雪が舞った。
約30分かけて市街地を練り歩き、松本城に到着。「お練り」の後についてきた市民らが見つめる中、本丸庭園特設ステージでセレモニーが行われた。中村勘三郎さんは「盛大な優勝パレードなどはあるが…まだ(公演前で)何もしていないのにこれだけ盛大に歓迎してもらえるとは」と暑い中、大勢集まった市民らの熱気に驚きながらも喜びの表情を見せた。
公演は今月13日まで、まつもと市民芸術館(松本市深志3)で行われる。
沿道の声援に応える中村勘三郎さん(関連画像)信州・まつもと大歌舞伎-「夏祭浪花鑑」まつもと市民芸術館信州・まつもと大歌舞伎の「内側」に迫る-松本市美術館で写真展(松本経済新聞)