松本市を舞台にした漫画が原作の映画「orange-オレンジ-」のロケが現在、同市を中心に県内各地で行われている。
原作は、松本を舞台にした青春純愛ストーリー。高校2年生の主人公・高宮菜穂のもとに未来の自分から手紙が届き、その内容に動揺しながらも行動していく様子や思いを中心に、同級生6人の姿を描く。作者の高野苺さんは県内出身で松本在住。4巻まで発売されている単行本は、累計発行部数180万部を越え、次巻で完結する。
撮影は9月1日に飯田市内で始まり、10月中旬までかけて全編、県内でロケを行う予定。松本市内では、あがたの森公園、縄手通り、松本城のお堀、城山公園などで行われている。
9月25日には、菜穂役の土屋太鳳(たお)さんと、成瀬翔役の山崎賢人さん、橋本光二郎監督による会見が開かれた。松本の印象について、「緑が美しい。土地に溶け込んでいる緑色。松本城も、お堀の水面に映っているのがすてきだと思った」と土屋さん。山崎さんは「お城、縄手通り、ちょっと古い感じの商店街から見える山々、ここにしかない風景だと感じる」と話す。
作品については、「キラキラした部分と悲しい部分の両方がある切ない話。6人が全力で心に真正面からぶつかっていく。その姿をぜひ見ていただければ」(土屋さん)。「深い絆で結ばれた6人の友情。本音でぶつかって、前を向いていける、そんな糧になる作品になれば」(山崎さん)。撮影は天候の影響もあり、「タイトなスケジュールだが、キャストには丁寧に新鮮にと言っているので、自分も丁寧に撮っていきたい」と橋本監督。「スタッフもキャストも誠実に向き合って作っている。原作ファンの方もファンではない方も、『映画も良いよね』と思ってもらえるようにしたい」と意気込む。
公開は12月12日を予定。