池田町・大峰高原にある「七色大カエデ」が色づき始めている。
大カエデは高さ13メートル、幹周り3.25メートル、推定樹齢250年。1947(昭和22)年に同高原開拓団により発見され、一度切り倒されたが、根を掘り起こすことはできなかったという。開拓団が去った後、1968(昭和43)年に大峰牧場ができて道を整備した際に、立派に育ったカエデが見つかった。NHK「いないいないばあ」で放送されている「カエデの木のうた」(作詞・三浦徳子、作曲・つんく)のモデルともなっている。
今年は9月中旬から色づき始めた。「例年よりかなり早く、焦ったほど」と同町観光協会。10月に入ると暖かい日もあり、紅葉の進み具合は緩やかになっているという。「3連休明けからその週末までが見頃になると思う。天候によっては10月の最終週まで楽しめるかも」
昨年はマイマイガの大量発生で葉が4割ほど少なくなってしまったため、今年は早めに対応策を講じた。年によって、赤色が中心だったり、茶色が多かったりと、色の出方も違うという。「今年は黄色が少なめだが、赤色はきれいに出ている」。大カエデ近くの斜面には「新カエデ」と呼ばれる木もあり、これから紅葉が始まるという。
近年は、看板や駐車場整備とともに、老木化した木を守るために柵の取り付けやたい肥を入れるなどの対策も。昨年からは環境整備協力金を募る募金箱を設置した。「俗化しないように雄大な自然を大切に守り、後世に伝えていければ」
観光案内が出ている時間は8時30分~16時。夜間はライトがないため、通常の見学は明るい時間帯に。問い合わせは同観光協会(TEL 0261-62-9197)へ。