松本・中町に7月9日、バウムクーヘン専門店「TEMARIYA(てまりや)」(松本市中央2、TEL 0263-39-5858)がオープンした。
店舗面積は約24坪。中華料理店「謝藍(シエラン)」のオーナー・藍広天さんと、妻の広江さんが、同店を伊勢町通りのMYビル3階(チャイナトリップバー跡)に移転。その跡に開業した。「信州の豊かな恵みをお福分け」をコンセプトに、素材は県産の米粉や玄米粉など厳選したものを使用。ロゴやパッケージは地元の民芸品・松本てまりのモチーフをあしらう。
店内で焼き上げるバウムクーヘンは、しっとり柔らかいソフトタイプと、食べ応えのあるハードタイプの2種類を用意する。玄米粉を使い、発酵バターの風味が豊かな「アルプス」(カット=780円、ホール=1,800円)や、口どけが滑らかで白色の「あわゆき」(同=1,200円、同=2,500円)、お米の香りが感じられるしっとりした「みのり」(1,800円)など。小布施のクリを使ったあんを詰めた「松本てまりん」(2,100円)や、信州産クリームチーズを詰めて焼き上げたケーキタイプの「おひさま」(1,700円)などアレンジした商品やギフトセットも。
藍さん夫婦が開業に向けて準備を始めたのは2年前。「名古屋で本当においしいバウムクーヘンと出会い、『松本でも作りたい』と思って、焼く機械を作っている会社にすぐに問い合わせた」と広江さん。日持ちし、型崩れしにくいことや、子どもから高齢者まで幅広い層に好まれることも決め手になったという。その後、神戸に通い、製造方法を習得。「自信を持って勧められるものを作りたい」と、食材も納得できるものを探した。「本当にいいものは安売りできない。農家の皆さんが丹精込めて作ったものの価値を、きちんと感じられる商品にしてお客さまに届けることが私たちの仕事」
「納得して購入してもらいたい」という思いから、店内には各商品の試食が置かれている。「毎日のおやつに食べるような価格ではないが、プレゼントやちょっとぜいたくしたいときに利用してもらえれば」と広江さん。今後は、ワサビやみそなどを使いアレンジした商品も開発したいという。「松本の手土産を考えたときに、真っ先に思いつくような商品に育てていきたい」とも。
営業時間は10時~17時。