松本・中町のギャラリーと洋食店で3月23日、ワークショップ「消しゴムはんこと紙箱&カードを作ろう」が行われた。主催はクラフトのまち・まつもと実行委員会。
クラフトを通じて松本のまちづくりを進めることを目的とする同委員会。今回のワークショップは消しゴムはんこ作家で「山のはんこ屋 のら猫工房」のやざきなおみさんと紙箱作家・AkaneBonBonさんの2人がコラボ。消しゴムはんこを作り、それを使ってペーパーアイテムを作る「はしご」ワークショップを行った。
消しゴムはんこ作りは「fennel gallery」(松本市中央2)で開催。以前、テーラーの工房として使われていた同所は、古い道具などがそのまま残る趣のある空間。参加者は窓際に一列に並び、はんこ作りに取り組んだ。まずは、やざきさんが用意した図案や自分が描いた図案の上にトレーシングペーパー置いてなぞり、それをゴム版に擦(す)りつけて写す。不要な部分をカッターで切り落とし、そこから彫刻刀を使って掘っていく。初めは恐る恐るといった感じで手を動かす人も多かったが、慣れてくるとどんどん進め、3つもはんこを作り上げた人も。出来上がったはんこを使って紙箱のふた用の紙とカードに、思い思いの模様を押して、会場を移動した。
徒歩1分ほどで紙箱作りの会場、洋食店「おきな堂」(同)へ到着。紙箱作りは、箱の中の色と底の色を決めるところからスタートした。AkaneBonBonさんがきれいな箱を作るために必要な細かい工夫を説明すると、参加者からは感心する声が上がった。厚紙を切ったり、のりを貼ったりと、力と繊細さが必要な作業に最初は苦戦していた人も、徐々にコツをつかんでからはスムーズに。出来上がると、「組み立ててみると、内側の色も違って見える」「色の組み合わせで雰囲気が変わる。はんこの模様もいい感じで仕上がった」と、参加者らは満足げな様子で、はんことカードを紙箱に入れて持ち帰った。
「コラボは初の試みだったが、作家同士や会場のお店同士のつながりも生まれて面白い企画になったと思う」と同実行委員長の山口敦子さん。「今後もクラフト作家との出会い、町中の店の新たな発見、参加者同士の交流などを通じて、クラフトが身近になる機会を提供していきたい」と話す。