松本・筑摩の「ギャラリー石榴(せきりゅう)」(松本市筑摩2、TEL 0263-27-5396)で現在、「南桂子版画展-少女と鳥-」が開催されている。
南桂子は1911(明治44)年、富山県生まれ。幼少のころから絵画や詩に親しみ、上京後、小説家・壺井栄に師事して童話を学んだ。多くの芸術家たちと交流を深める中、銅版画家・浜口陽三と出会い、自身も銅版画家としての道を歩むことになる。その後、40年余りをパリ、ブラジル、サンフランシスコなど海外で生活し、銅版画を制作。2004年に亡くなるまで、多くの作品を残した。2011年には、生誕100周年記念展が全国6カ所で開催されている。
同展では、リトグラフ、エッチング、水彩画など約20 点を展示。作品は少女、花、鳥、木などをモチーフにしたものが多く、針ですくった刺しゅうのような線と優しく穏やかな色調が特徴で、若い女性を中心に人気が高いという。
「以前から取り扱いはあったが、やっと少し集まったので、まとめて見ていただく機会ができた」と同ギャラリー代表の薄井宏彦さん。「予想以上に人出があり、驚いている。松本でこれだけまとまって見られることは珍しいと思うので、ぜひ足を運んでいただければ」と話す。
価格は15万円前後~。開館時間は10時~18時。入場無料。2月11日まで。同15日~19日は東京・港区の「ギャラリー石榴 南青山Room」でも開催する。