安曇野エリアの工房・ギャラリー・飲食店などが安曇野の文化を発信するイベント「安曇野スタイル2012」が11月1日に開幕し、4日まで開催される。主催は安曇野スタイルネットワーク。
今年で8回目となる同イベント。安曇野市・池田町・松川村の工房やギャラリー・美術館・飲食店・宿泊施設など93会場・117組の参加者が、工房の公開や作品展示、創作体験、特別メニュー提供などを行う。
「かじかの里公園」(安曇野市穂高)では6組の作家が作品を展示している。「littleK(リトルケー)」のブランド名で活動する藤居景子さんはアクセサリーを出展。コットンパールというとても軽い素材を使ったネックレスは、自身の子育ての経験から制作したものだという。「ネックレスをしたまま子どもを抱いていると、ちぎられてしまうことがあって…。太めのワイヤを入れて引っ張られても大丈夫なように工夫した」。藤居さんは今回が初参加。「いろいろな人とのつながりが持てたらと思って参加した。作家の知り合いも作りたい」と笑顔を見せる。
「ペンギンハウス」(穂高)では、小田時男さん(木工)、田中一光さん(陶器)、小口宗之さん(ガラス)の3人展を開催。同所は小田さんのショールームでもあり、建物内のさまざまな場所で小田さんの作品を見ることができる。小田さんは建物名にちなんで、ペンギンの形をしたスツールやカッティングボードを多数制作。「参加は3年目。初年は分かりづらい場所であまり来客がなかったが、今年はオープン時間より前に来てくださった方も。いずれはペンギンをテーマにした展示もしてみたい」
築120年ほどの古民家「赤沼家」(穂高)では、普段生活している座敷を開放し十数人の作家が展示。ガラス作家の浅妻克枝さんは、天井から下げたワイヤに無数のガラス玉をちりばめた作品を出品する。「展示する場所によって光の具合が変わるので、その度にガラス玉を作り変えている。ガラス玉のバランスは会場と自分の気持ちが合ったものにしたいと思い搬入してから作り上げた」
「野の花診療所」(穂高)では、杜達史さんによるインスタレーション作品が公開されている。「その場でしか表現できない『インスタレーション』に引かれる。テーマは掲げず、自分の内面から出てくるものを表現している。見た人が好きなように感じてもらうことが大切」と杜さんは話す。
今回は周遊バスを設けたことが特徴。「迷惑駐車防止のほか、遠方から電車などで来る人に使ってもらえれば。地元の人も、小旅行に行ったつもりでぜひ利用を」と同ネットワークの成瀬唯さんは話す。
開催時間は各店舗で異なる。各会場の紹介などをした地図(無料)は公式サイトでダウンロードできる。問い合わせは同ネットワーク(TEL 090-9354-1279)まで。