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松本で「サウダーヂ」上映-自主映画の精神貫き最優秀映画賞受賞

「サウダーヂ」チラシ

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 NPO法人「コミュニティシネマ松本CINEMAセレクト」は3月11日、「サウダーヂ」の上映会を松本市中央公民館・Mウイング(松本市中央1)で開催する。

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 同作品は山梨県甲府市を舞台に日本の地方都市の現状を描いた群像劇。土木作業員、若いヒップホップのラッパー、日系ブラジル人、タイ人をはじめとするアジア人など移民労働者が懸命に生きる姿を描く。「saudade(サウダーヂ)」はポルトガル語。郷愁、情景、憧れ、追い求めてもかなわないものなど、日本語で一言では説明できないような意味を持つ。昨年11月、第33回ナント三大陸映画祭でグランプリ「金の気球賞」を、毎日映画コンクールで日本映画優秀賞と監督賞を受賞した。

 独立系制作会社「空族(くぞく)」が中心となり、製作委員会方式をとりながら、同集団のメンバーがほかで得た収入に加え、総製作費の約半分をカンパによって集めることで製作の自由も確保。「撮りたいものを撮りたいように撮る」という「自主映画」の精神を貫いている。撮影は、普段別の仕事に就いているメンバーが休みになる週末などに行われ、出演者は甲府市出身の富田克也監督が友人に声を掛けるなどして集まった市民が占める。上映にもこだわり、デジタルで撮影したものをあえて35ミリプリントに焼き直すスタイルを取っている。

 同NPOは、1年で最も活躍し映画ファンに至福の時間を与えてくれた映画人に贈る「松本CINEMAセレクト・アワード」に同作品を選出。「作品はもちろん、『自主映画』の精神を貫いた製作姿勢に心から敬意を表し表彰したい」と同NPOの宮崎善文理事長。同作品のスタッフとキャストの全ての人々に対して賞を授与する。

 上映は14時から。上映前には富田監督と共同脚本を担当した相澤虎之助さんをゲストに迎え、授与式を行う。チケットは、前売り=1,400円、メール予約=1,500円、当日券=1,800円(一般)、1,400円(学生)。

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