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松本市美術館で土門拳写真展-「昭和の群像」映し出す作品300点

23日に行われた「ギャラリートーク」の様子

23日に行われた「ギャラリートーク」の様子

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 松本市美術館(松本市中央4、TEL 0263-39-3400)で現在、写真展「土門拳の昭和-今、平和への祈りを込めて-」が開催されている。

 土門拳は1909(明治42)年山形県生まれ。1935(昭和10)年、報道写真家として活動を始め、日本人の暮らしや文化をテーマとするスタイルを築き、終戦後は敗戦国日本の現実に真正面から向き合いながら、リアリズム写真を追求。後に脳出血により右半身不随になりながらも精力的な取材を続けた。同展は27日からスタートした「国連軍縮会議in松本」の関連事業にもなっており、激動する昭和の群像、著名人の肖像、仏像や古寺、日本の風景美など、45年にわたる作品から300点を展示する。

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 終戦から12年後に広島を訪れて撮影した写真を紹介する「ヒロシマ」のコーナーには、軍縮会議に合わせた特別出品作4点も展示。原爆ドームを映したパネルには、「はじめてのヒロシマ」と題した土門さんの思いがつづられている。写真のほかに、画家を志していた中学時代に描いた油絵や、2度目に脳卒中で倒れた際に病院でリハビリのために描いた水彩画、カメラやメモ帳、ステッキなどの愛用品も展示する。

 23日には「ギャラリートーク」が行われた。同館学芸員の吉澤裕子さんが解説を担当。道路などで遊ぶ子どもたちの姿を写した写真について、「土門さんは、お菓子などを用意して子どもの中に入って一緒に遊びながら撮っていた」というエピソードなどを紹介しながら、参加者と共に展示室を回った。「300点もあるので、全ては紹介しきれないが…。見応えがある内容なので、ご自身のペースでゆっくり回ってもらえれば」(吉澤さん)。

 開館時間は9時~17時。入場料は、大人=800円、大学生、高校生、70歳以上の松本市民=400円、中学生以下無料。9月5日まで。30日には記念講演会「弟子から見た写真界の巨人・土門拳」、8月7日には長野出身の写真家・小林紀晴さんと高木こずえさんのトークイベント(どちらも参加無料、要事前予約)を行う。ギャラリートークは、31日・8月6日・21日・27日・28日にも予定する。

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