安曇野市の「そば処 ふじもり」(安曇野市有明、TEL 0263-83-7588)内で現在、リメーク作家・大澤あいさん(27)による作品展「くもくんの虹色展」が開催されている。
大澤さんは松本市出身。高校や専門学校でデザインを学んだ後、雑貨をデザインする会社に就職したが、大量生産される商品に疑問を感じて退職。現在は古布や木のつるなどを使って作るリメーク作品をメーンに制作している。
同展では「虹色」をテーマに作品を展示する。ドリームキャッチャーは、木のつるで枠を作りカラフルな糸やビーズを張ったもの。羽が付いたものや花の形をしたものなど、形やデザインもさまざま。消しゴムはんこはチョウや魚、幾何学模様など多数用意する。はんこを入れる箱は、不要になったDMやトイレットペーパーなどの芯で作られている。古布を使ったぬいぐるみ「nico(ニコ)」シリーズは「友人が送ってくれたメッセージに笑顔の絵文字が入っていたことがうれしくて作り始めた」(大澤さん)という。ぬいぐるみには、一体ずつ番号が付いている。「取りあえず100体になるまで作り続ける」
布絵本「くもと虹」は、おなかをすかせたクモが虹を食べると虹色の糸が出てきたというストーリー。虹が架かる森や虹色のクモの巣など、1ページずつ丁寧な刺しゅうで場面を描いている。「ドリームキャッチャーを作っているときに浮かんだストーリー。ずっと絵本にしたいと思っていて、今回ようやく形にできた」
定期的に作家の作品展を開催している同店。昨年12月、池田町で開催されたチャリティーイベントに出展していた大澤さんのドリームキャッチャーを同店の藤森幸恵さんが気に入り、「いつかうちでも展示をしてほしい」と依頼したことから今回の開催が実現した。
「一つから幸せが湧き上がってくるきっかけになるものを作りたくて『1Peace(ワンピース)』という言葉を掲げて制作している」と大澤さん。「手作りの雰囲気を大切にしたい。藍染めや服作りにも挑戦していきたい」とも。
営業時間は11時30分~(売り切れ次第終了)。火曜・水曜定休。入場無料。7月31日まで。