松本のギャラリーで銅と真鍮の作品展-鍋などキッチン用品メーンに

銅や真鍮(しんちゅう)をメーンにした作品が並ぶ。

銅や真鍮(しんちゅう)をメーンにした作品が並ぶ。

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 松本市のギャラリー「ギャルリ灰月(かいげつ)」(松本市中央2、TEL 0263-38-0022)で現在、鍛金(たんきん)作品をメーンに制作する水野正美さんの個展「金属の仕事」が開催されている。

ボーリング工事の際に出るコンクリートの端材を使用した花器

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 同展では、銅や真鍮(しんちゅう)製のケトルや鍋などのキッチン用品をはじめ、花器やオブジェ、アクセサリーなどさまざまな金属作品と、水野さんがデザインした衣類やエコバッグなど約150点の作品を展示する。

 キッチン用品は調理器具や皿、カップ、カトラリーなど幅広い。鍋だけでも浅いもの、深いもの、両手の付いたものなど数種類を用意する。表面には鍛金によってできた凹凸が。板状の金属を何度もたたき込み、少しずつ延ばして形状を作り出し仕上げていく。円形の金属板からミルクパンになるまでの過程を見せるオブジェも展示する。

 ミニチュアサイズの鍋やケトルは、細部まで作り込んだ。「ただ飾るだけでなく、スパイス入れとして使ってもらってもいいのでは」と同店オーナーの滝澤充恵さん。銅製のミニカーはスイッチを入れるとライトが付くというこだわりぶり。「すごく器用な方で、いろんな形のものを1枚の銅板で作ってしまう。とても時間をかけて作品を作るので、たくさん作れるものではない。一点一点がすごく貴重」。

 ボーリング工事の際に出るコンクリートの端材を使った花器は、異素材の組み合わせがユニークな作品。コンクリートの大きさに合わせて器となる部分を金属で制作しているという。「拾ってきたものと金属を組み合わせた作品もよく作っているみたい」。

 「銅は熱伝導がいいので温かいものを温かく、冷たいものを冷たく保つことができる。皿などは、水に触れて変色した部分が柄となり、表情を変えていく。いろんな楽しみ方ができて魅力的」と滝澤さん。「多少高価だが修理すれば長く使える。良いものを大切に使うという考えが定着しつつあると思う。この機会にぜひ」とも。

 作品は販売も行う。価格は、皿=3,360円~、鍋=1万7,850円~、花器=1万3,800円~、アクセサリー=5,460円~など。営業時間は11時~18時。会期中の休業日は7月28日。8月1日まで。

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