安曇野市明科東川手山中の国道403号線沿い、山中八幡宮がある山の斜面に恒例の干支(えと)イルミネーションが輝き、地元住民やドライバーを楽しませている。
制作しているのは明科東川手山中の住民有志でつくる「やまぶき会」のメンバー13人。LEDが入ったチューブライト約200メートルで描かれたトラは、口を開閉させてほえているように見せる工夫を施す。
昨年11月末ごろから、週末の休みを使って周りの木を切ったり、竹を刈ったりして法面を整えるなど準備を進めてきた。イルミネーションの部分は縦10メートル、横15メートルほどのネットに描く。強さや勇ましさが出るように、余分なライトは黒いテープで隠して直線に見えるようにする細かい工夫も。「今までで、一番時間がかかったと思う。雪が心配だったが、あまり積もらなかったので良かった」と代表の滝沢実雄さん。
地元住民に楽しんでもらおうと、1998年に翌年の干支「卯(う)」の制作をスタート。「楽しみにしてくれる人も増え、年々『今年はまだかい』と聞かれることが多くなった」という。デザインを担当する滝沢さんは、干支と世相を反映させた図案を作成。これまでも「『ゲッツ』をするサル」や「亥(イ)ナバウアーをするイノシシ」などをユニークな干支の動物が登場。中越地震が起きた2004年には「ガンバニイガタ」とエールを込めたメッセージを描いたこともあった。
今回で一巡して十二支が完成。「皆、60歳を超えて体力的に厳しかったが頑張ってやってきた。干支は一巡したのでこれで終了する予定だが、何らかの形で楽しんでもらえるようなことを続けていければ」(滝沢さん)。
点灯時間は17時~24時。1月31日まで。