松本市のギャラリー「ギャルリ灰月(かいげつ)」(松本市中央2、TEL 0263-38-0022)で現在、アクセサリー作家・天野ミサさんによる個展「トンボと秋草」が開催されている。
天野さんは愛知県出身。都市圏を中心に活動しており、ドラマ「おせん」で作品が使われたことも。同店オーナーの滝澤充恵さんとは共通の知人作家を通じて知り合い、天野さんが来店の際に持参した作品を滝澤さんが気に入り、常設で扱うようになった。同店での個展は今回が初めて。「天野さんは、草花はもちろん昆虫も好きと聞いたので今回のテーマにした」(滝澤さん)。
ギャラリーには「トンボ」と「秋草」をモチーフにしたアイテムを中心に、ペンダントやピアス、帯留め、かんざしなど150点ほどのシルバーアクセサリーが並ぶ。「『夏=シルバー』のイメージがあったので、シルバーの作品の制作をお願いした」と滝澤さん。どの動植物をモチーフにしたかがわかるように、すべての作品にタイトルが付いている。作品の下に置いた丸いミラーに照明の明かりが反射して、アクセサリーのシルエットが壁や天井に映る演出も。
トンボの羽や花脈など細かい彫りが特徴的な天野さんの作品。植物は萩やキキョウ、ワレモコウ、マツムシソウなどのモチーフが多く、キキョウには花柱などの中心部分をアクセントとしてゴールドを使っている。茶席で使うようじは、柄の先端にさまざまな植物をデザイン。一つずつ和柄布の入れ物に入っている。ウサギやシカ、貝殻などをモチーフにした作品も。
「天野さんの作品には、おばあちゃんの引き出しから出てきそうな温かみのある懐かしさがある」と同店の草深牧子さん。「『和』すぎないので普段使いとして取り入れやすいと思う。ぜひ手に取って見てほしい」とも。
作品はすべて販売も行う。価格はペンダント=11,550円~、ピアス=12,600円~、帯留め=16,800円~、ようじ=13,650円~など。営業時間は、日曜・月曜・火曜=11時~18時30分、木曜・金曜・土曜=10時30分~19時。水曜定休。8月23日まで。