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松本・両島で伝統行事「お八日念仏と足半」 巨大な草履、無病息災願う

「南無阿弥陀仏」の念仏を唱えながら数珠を回す

「南無阿弥陀仏」の念仏を唱えながら数珠を回す

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 松本市両島地区で、江戸時代初期から続くとされる伝統行事「お八日念仏と足半(あしなか)」が2月11日、行われた。

わらで数珠を作る様子

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 国の選択無形民俗文化財「松本のコトヨウカ行事」の一つで、市の重要無形民俗文化財にも指定されている。巨大な草履を村の南北に片足ずつ掲げることで、村に巨人がいると思わせて、疫病神の侵入を防ぐとされている。もともとは「コトヨウカ」の名の通り2月8日だったが、住民が参加しやすいようにと、2010(平成22)年からは祝日の2月11日に実施している。

 当日は、両島八日念仏足半草履保存会と両島小学校の5、6年生や保護者など合わせて約30人が参加。鎌田地区公民館(松本市両島)で、わらを編み上げ、幅約90センチ、長さ約130センチの草履と、長さ12メートルほどの数珠をおよそ3時間かけて作った。

 出来上がると、隣の両島公民館に移動。祭壇に草履を飾り、その前で保存会の会員が車座になって、「南無阿弥陀仏」の念仏を唱えながら木の数珠を回した。続いて、子どもたちも念仏を唱えながらみんなで作ったわらの数珠を回した。最後はわらの数珠で、再び会員が行った。その後、草履を片足ずつ地区の南北の境に掲げた。

 町内在住の有志で組織する保存会は現在17戸が参加している。保存会の井口幸信会長は「10年ほど前は12戸だったので少し増えたが、(行事を執り行うには)ぎりぎりの状況」と話す。会員と時間をかけて話し合いながら、保存会を退会・休会している戸に復帰を依頼し、両島小学校の児童に参加を呼びかけるなど携わる人を増やすために尽力してきたという。一方で、作業の手順を明文化したり、役割を分担したりと、参加しやすくする工夫も重ねている。「この先も継承していけるかどうか不安もあるが、まずは子どもたちに触れてもらう機会を作ることが大事」とも。

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