とんかつ専門店「あらい」(松本市女鳥羽2、TEL 080-9661-8926)が松本・大安楽寺近くにオープンして2カ月が過ぎた。
席数はテーブルとカウンター合わせて16席。以前飲食店だった店舗を居抜きで使う。店主の荒井勇也さんが、東京のとんかつ専門店「檍(あおき)」や「成蔵」で経験を重ね、開業した。
とんかつは、糖分の少ないパン粉を使い、低温で時間をかけて揚げる。「最後は余熱で火を通す。揚げ切らないことでパサパサにならず、肉のうまみを引き出す」と荒井さん。豚肉は銘柄豚で、現在は信州SPFポーク。良い状態のものを都度仕入れ、今後は全国各地の銘柄豚も扱う予定だという。
メニューは「ロースかつ定食」などの定食を中心に、単品でも提供。ロースは、特上ロースと肩に近く脂が乗る「とろロース」もある。ヒレは、端の部分を取ってよりやわらかくなるよう仕込み、希少部位の「シャ豚ブリアン」も用意する。
荒井さんは東京都出身。10代から飲食業に従事し、30歳を前に転職してサラリーマンも経験した。10年ほど前に「檍」で、「揚げ切らず、塩で食べる」とんかつに衝撃を受け、「とんかつの道」に飛び込んだ。地方で独立することを考えた時に、以前旅行で訪れた松本や安曇野の風景を思い出したという。1月ごろから物件を探し、6月末に移住して準備を進めてきた。
卓上には2種類のヒマラヤ岩塩と、しょうゆ、ソースを置き、4つの食べ方を勧める。「他の店とは一味違うとんかつを楽しんでもらえれば」と意気込む。
営業時間は、11時30分~13時45分、17時30分~20時(以上ラストオーダー)。水曜・日曜定休。