地元食材を使ったメニューを提供するカフェバー「MATSUMOTO PUBLIC HOUSE(マツモト パブリックハウス)」(松本市中央3、TEL 050-5448-9171)が11月4日、オープンした。
新たに建てた蔵造りの建物「藤蔵」の1階で、店舗面積は約17坪。席数は、ソファとカウンター合わせて27席。女鳥羽川沿いのレストラン「農人(ノート)」(中央3)を手がける「RYOZO VISION」(城東2)が運営する。店内は松本城をモチーフにした黒漆塗りのカウンターを設け、落ち着いたブラウンを基調に、和モダンの空間に仕上げた。
地元食材を使ったメニューは、「松本焦がしネギと安曇野放牧豚の水餃子(ギョーザ)」「ワサビ田サーモンのゆずマリネ」(以上1,000円)など一品料理のほか、麺類に力を入れる。「マツパブの松本熟成醤油(しょうゆ)ラーメン」(1,200円)は、フレンチのスープを合わせた和風だしと大久保醸造店(里山辺)のしょうゆを使用。かつおだしを使った「タイ風ココナッツカレーの和(あ)え麺」や、「信州安曇野SOBA豚のカレーラーメン」(以上1,200円)も用意する。
「りんごと紅茶のアップルパイ」(900円)や「たっぷりホイップクリームの松本城パフェ」(1,200円)などのデザートも提供。アルコールは地元産をメインに、クラフトビールやクラフトジン、日本酒、ワインをそろえる。オリジナルのカクテル「美ヶ原高原ハニージンジャーハイボール」(1,100円)や、煎茶を漬け込んだジンを割った「サムライジントニック」(1,200円)もある。
同店の3軒隣にある「ぬのや旅館」で以前、「農人」が朝食専門店を営業していた縁があり、空いている土地の活用について持ちかけられた。シェフの竹下涼さんは「宿泊者がチェックアウト後に過ごせる店があればと考えて、食事、お酒、お茶と幅広い利用シーンを想定した」と話す。「松本だからこそ楽しめる飲食店を」と建物の設計段階から携わり、中町通りになじむ「藤蔵」を完成させた。2階は完全予約制のコース料理専門店として、来夏のオープンを目指す。
現在は場所柄、外国人観光客の利用が多いというが、「地元の人も、あまり知らない県内の伝統野菜など、新たな発見を楽しんでほしい」と竹下さん。松本広域連合の8市村の住民は身分証を提示すると15%引きになる「地元割」もある。「観光客も地元の人も、昼夜問わずさまざまな場面で使ってもらえれば」とも。
営業時間は10時~21時。