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松本で「きっか・リンフェス」 多様な学びの場をつくる支援者と子ども300人集う

各教室では、団体の代表者らが取り組みを紹介

各教室では、団体の代表者らが取り組みを紹介

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 多様な学びを支援する団体や子どもたちが集うイベント「kikka☆link(きっか・リン)フェス」が9月12日、信州大学(松本市旭3)松本キャンパスで行われた。主催は信州フリースクール居場所等運営者連絡協議会。

子どもたちが自由に遊べる「プレイパーク」

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 フリースクールなどの運営者やスタッフ、利用者などが一堂に会することで、相互の交流や連携を深めたいと企画。活動内容を広く発信することで地域での理解や支援の輪を広げることを目的に初開催した。

 当日は県内の35団体が参加し、300人以上が訪れた。各教室では、団体の代表者らが取り組みを紹介。日々の活動や子どもたちの変化、居場所としての在り方などについて語った。信州大学医学部「子どものこころの発達医学教室」特任助教の新美妙美さんは、「子どもたちにとっては、家以外の居場所、つながり方があることが大事」と呼びかけた。

 子どもたちが自由に遊べる「プレイパーク」も用意。ボードゲームやカードゲームに興じたり、信大生が教える科学マジックなどを一緒にやってみたりするなどして楽しんだ。県県民文化部こども若者局次世代サポート課の大日向洋介さんは「子どもたちも100人近く集まり、初対面でも仲良く交流を深めていた」と話す。

 県教育委員会によると、県内の不登校の小中学生は昨年3月末時点で約7000人と、11年連続で増加し、過去最多となっている。県は昨年4月、不登校児童生徒らの多様な学びの場の確保・充実を図ろうと「信州型フリースクール認証制度」を創設し、現在は40団体が認証を受けている。昨年12月には専用ウェブサイトを開設し、愛称を募集。「きっかけ」と、つながるという意味の「リンク」を合わせた「きっか・リン」という名前に決まった。

 8月には保護者を対象にした「学校に行かない・行けない子の理解を深める『保護者』のつどい」をオンラインで実施した。大日向さんは「フリースクール、子どもたち、保護者それぞれ、つながりが必要だと感じている。今後も情報交換や共有ができる交流の場をつくっていければ」と話す。

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