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松本・中町で絵画展「信濃山景クラシック」 8作家の多彩な表現、山への思い

(左から)佐藤さん、野沢さんの作品

(左から)佐藤さん、野沢さんの作品

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 信州の山々をテーマにした絵画展「信濃山景クラシック2025」が現在、松本・中町通りのナカツカビル3階の「器と工芸 なかつか」(松本市中央2、TEL 0263-32-4168)で開催されている。

さまざまな作品が並ぶ

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 信州の山々を多彩な切り口で捉え、油彩、水彩、鉛筆画などさまざまな技法で描いた作品17点を展示する。参加するのは、糸数都さん、上田暁子さん、河西宏樹さん、小山利枝子さん、斉藤裕之さん、藤原佐多央さん、野沢二郎さん、雨海武さんの8人。同ギャラリーで絵画の展示企画を担う雨海さんが、県内在住や出身者を中心に、信州に縁があるという人に声をかけた。

 糸数さんは、テーマについて「空と大地、植物と動物が絡み合う」と解釈し、「植物であり動物であり」と題した作品2点を制作。上田さんは夜空を切り取ったようなダークトーンの作品2点を用意した。諏訪市出身で松本市在住の河西さんは、数々の山の中から、幼い頃から目にしてきた八ケ岳連峰をセレクト。長野市在住の小山さんは、いつも自宅の窓から見ているという山と空を描いた。

 山口県生まれの斉藤さんは、金網にしっくいを塗った土台にアクリル絵の具でミニチュアのような愛らしい特急あずさや旧開智学校校舎を表現。「中国山地を見て育った私にとっては、信濃の山々は崇高で畏怖の念さえ覚える」と話す。

 上田市生まれの藤原さんは、帰郷した際に車で山間を走り、トンネルを抜けた時の記憶をたどって、山々のボリュームや反射する光を描いた。野沢さんは、地元の茨城県で生産されている手すきの和紙「西の内紙」にアクリル絵の具を使って、山の周辺の雲が変化する様子を表現しようと挑んだ。雨海さんは、日々の生活の中で見え方が変わる山々に思いをはせ、印刷物をコラージュした作品を手がけた。

 同展は、2022年に雨海さんが上田市で始めた。同ギャラリーでは昨年に続いての開催となる。店主の錦織康子さんは「まさに『八者八様』の山景が並んだ。皆さんの山に対する思いと一緒に、作品を楽しんでほしい」と呼びかける。

 作品は一部を除き販売する。価格は1万5,000円~。営業時間は10時~17時。水曜・木曜定休(7月31日は営業、8月15日は休業)。8月19日まで。

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