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松本で名画フィルム上映 閉館した「上土シネマ」に残っていた35ミリ映写機復活

復活した映写機も見ることができる

復活した映写機も見ることができる

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 映画館「上土シネマ」の建物を活用した「上土シネマミュージアム」(松本市大手4)で、名画をフィルム上映する「上土シネマでFilmプロジェクトvol.1」が6月21日・22日、開催される。主催はNPO法人松本CINEMAセレクト。

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 「上土シネマ」は2008(平成20)年に閉館。その後、建物はイベントなどで活用されてきた。昨夏、博物館としてオープンし、名作映画のポスターなどの展示やレトロなコスプレ衣装で写真撮影する体験などを行っている。

 今年2月、閉館当時のまま残っていた35ミリフィルム映写機4台のうち1台を、同NPO理事長の宮崎善文さんの紹介で、映写機の修理を手がける「ヤマガタ」(栃木県)が修理し、復活させた。宮崎さんは「映写機で上映できる人が減り、修理ができるところも少ない。それでもまたここで、フィルム上映ができるのならと思った」と話す。

 復活に合わせて同NPOが上映会を企画。フィルム上映の良さを感じられるような2作品を選んだ。「キューポラのある街」(1962年)は、主演の吉永小百合さんが、高度成長期の中、貧困など厳しい現実に直面しながらも力強く生きる少女を演じた作品。「帝銀事件 死刑囚」(1964年)は、帝銀事件の真相をオリジナル脚本にのっとり、ドキュメンタリータッチで描いた社会派サスペンス。当日の映写も「ヤマガタ」が担当する。

 映写室には新たに窓を設け、復活した映写機が動く様子も見られるようにするという。宮崎さんは「フィルムならではの良さをあらためて感じてもらう機会になれば」と期待を寄せる。

 上映開始時間は、「キューポラのある街」=21日14時、22日13時、「帝銀事件 死刑囚」=21日16時、22日10時。22日10時の回の後には、信州大学人文学部の飯岡詩朗教授によるアフタートークも行う。チケット料金は各回1,000円(入れ替え制)。チケットの問い合わせは同NPO(TEL 0263-98-4928)まで。

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