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松本の劇団「シアターランポン」が「R.U.R.」上演 100年前の「未来の物語」に挑む

稽古の様子

稽古の様子

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 劇団「シアターランポン」による公演「R.U.R.」が6月4日から、松本駅近くにある古市ビル(松本市中央1)4階の特設会場「ランポンシアター」で上演される。

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 舞台は小さな孤島にあるロボット工場「R.U.R.(ロッスムス・ユニバーサル・ロボット)」。人間よりも長時間、効率的に働き、賃金を支払う必要がない働く機械として製造された人型ロボットと、労働から解放されて暮らしていけるようになった人間の未来を描く。武居卓さん、草光純太さん、下地尚子さん、深沢豊さん、荒井正樹さん、堀田康平さんの団員6人と、ゲストとして岡村茜さんが出演する。

 原作はチェコの作家、カレル・チャペックが1920年に発表した戯曲で、第1次世界大戦後の混乱の中、文化的な改革が進んだ時代に描かれた未来の物語。翻訳・潤色・演出を手がける細川貴司さんは「戯曲の中には当時の空気がある。それを探りながら、今のエッセンスを加えた」と話す。

 細川さんは2020年、生まれ故郷の高知県で一人芝居を上演。翌年から毎年、公募で集まった市民と作品作りに取り組んでいる。最初に上演した「わが町」は、ニューヨークで1938年に初演された作品。「古い戯曲の面白さを知ったし、プロではない、市民の皆さんの良さをどうやったら生かせるか試行錯誤できたのも楽しかった」と振り返る。

 同劇団が既存の作品に挑むのは初めて。「これまでのランポンを『右脳』とすると、今回は『左脳』の芝居。自分自身が高知でやってきたことをベースに、これまでとは違うことに挑戦してもらっている」と細川さん。アフタートークを行う8日や14日など、土日を中心に売り切れの回や残席が少なくなっている回もある。「ランポンの新たな一面を感じてもらえると思うので、足を運んでほしい」と呼びかける。

 全15公演。前売り料金は一般=4,000円、学生=2,000円。チケット予約はウェブサイトで受け付ける。6月16日まで。

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