岡山市在住の染織家・石田直さんによる展示「染織のしごと」が現在、松本・中町の「松本民芸家具 中央民芸ショールーム」(松本市中央3、TEL 0263-33-5760)で開催されている。
マフラーやのれん、テーブルセンター、ポットマットなど約190点を展示。草木染などで染色した糸を使い、手織りで作品を制作する。小羊から刈り取る羊毛・ラムウール100%のマフラーは、幅の広さが異なる2サイズ展開。線の入った白やベージュ色のシンプルなものから、紫色や緑色などの鮮やかな色合いのものまで、幅広く用意する。同店の島田政輝さんは「ウールよりも繊維が細くて軽いが、しっかりと暖かい」と話す。
化学染料を使い、洗いやすくしているというテーブルセンターとランチョンマットは、同店のテーブルと合わせてディスプレー。ほか、染め分けた糸をずらしながら織ることで模様を表現する絣(かすり)技法を使った、タペストリーやのれんなども出品。ショーウインドーに飾るタペストリー「杉の森」は、第96回国展で準会員優秀賞を受賞した作品で、木曽の森にインスピレーションを得て制作したという。
石田さんは、1998(平成10)年に沖縄県立芸術大学大学院を修了した後、姫路市の染織家・山本和子さんに師事。現在は、岡山や東京で個展を開催するほか、ワークショップなどを行っている。
松本での展示は2年ぶり3回目。前回は12月に行ったが、「寒くなる前にマフラーを選んでほしい」と秋に開催することにした。19日には石田さんが来店し、オーダー会を開く。島田さんは「石田さんの作品の世界観を楽しみながら、アイテムを選んでほしい」と笑顔を見せる。
価格は、マフラー=1万1,000円~、テーブルセンター=9,020円~、ポットマット=3,080円~、など。営業時間は9時30分~17時50分。10月20日まで。オーダー会は11時~16時。