安曇野のカフェ「KIIIYA(キーヤ)cafe & hostel」(安曇野市穂高)とJAあづみが共同開発したソースの販売が6月22日、同店と安曇野スイス村ハイジの里(豊科南穂高)で始まった。
コンセプトは「ちょっと良いドレッシングソース」。安曇野産の農産物や調味料をメインに使い、「DRES SING(ドレス シング)」と名付けた。「鼻歌を歌いながら、料理を美しく着飾ってほしい」という思いにドレッシングの語源「ドレス」と「シング」をかけ合わせたという。
用意するのは「麹(こうじ)甘酒とりんごのシャリアピンソース」「塩麹と長ネギのドレッシングソース」。同店によると、ステーキなどの肉料理と相性がいいシャリアピンソースはしょうゆベースで、シャキシャキした食感のタマネギが入る。ドレッシングソースはさっぱりとした味わいで、長ネギの風味が楽しめるという。いずれもパッケージには、ソースそれぞれのイメージに合わせたドレスや洋服をデザインした。持ち運びがしやすいよう、軽量のパウチ容器を使い、専用の紙袋も用意する。
同店はカフェと宿泊施設の融合施設として2021年9月にオープン。運営会社「安曇野の良さを伝えたい」(穂高)の社長・島友理奈さんは、「安曇野の良さを伝え隊」としてイベントを開催するなど、地元情報の発信にも力を入れている。以前から地元の農産物のPRにつながり、収穫のない時季にも販売できる商品の開発を模索してきたJAあづみ販売開発課が共同開発を持ちかけた。島さんは開店当初から、お土産用としてオリジナルの加工品を作りたいと考えていたといい、「お互いの思いがピッタリと合いスタートした」と振り返る。両者で話し合いを重ねてドレッシングを作ることに決め、同店がレシピを考案した。製造は農産物加工組合「Ebeya(えべや)」(明科七貴)に委託。塩麹と甘酒は同組合産を使う。今後は「feel azumino(フィール アヅミノ)」のブランド名で、地元の食材を使った加工品を展開する予定だという。
島さんは「購入した人、もらった人の食卓が、安曇野に浸る時間になればうれしい」と笑顔を見せる。
140ミリリットル入りで、価格は800円。