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松本のギャラリーで「工房ととか」夫婦展 木工と陶器、草花や鳥をモチーフに

器や花器、オブジェなど約150点を展示する

器や花器、オブジェなど約150点を展示する

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 筑北村に「工房ととか」を構える菊地克典さん・智子さん夫妻による「工房ととか展 さんぽみち」が現在、松本市のギャラリーカフェ「Gargas(ガルガ)」(松本市深志3、TEL 0263-39-5556)で開催されている。

共作した高杯(たかつき)

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 2人合わせて約150点を展示する夫婦展。木工作家の克典さんは、自ら採取した木や漆を使ったボウルや皿、箸、時計などを出品。木目を生かした柔らかい雰囲気のケヤキの小皿や大鉢は、ウレタン塗料を塗って浸水性を低下させ、強度を出している。漆を施した作品は、わんや小鉢のほか、内側だけ塗った上をスズでコーティングしたボウルなどさまざま。自宅の近くで見つけた松の根を鳥の形に加工したオブジェや、土台にエンジュの枝を取り付けた小物をかける置物もある。

 陶芸家の智子さんは、皿やわん、土鍋、花器などを展示。器の成形には、わずかにゆがみが出て柔らかい形になるという蹴りろくろを使う。マグカップは、酸素の量を調節して焼き方を変え、同じ土でも、色味や模様が異なる。豆皿は、丸くカットした粘土に、クローバーや魚などのモチーフの形の層を重ね、針で彫った輪郭や模様に色付きの粘土を詰めて焼く。2種類のフクロウの陶板は壁にディスプレー。それぞれの翼に昼と夜をイメージしたイラストを描く。

 共作した高杯(たかつき)は、陶器に漆を施して制作。「ビールを注ぐと、泡立ちよく飲める」と克典さん。ほか、2人の作品に料理を盛った写真のファイルも用意する。「漆の器には、揚げ物を盛るなどの使い方や使用後の洗い方を心配する人もいるので、実際に使っているイメージを持ってもらえたら」と話す。

 同店での展示は2回目。今回は、普段使いしやすいシンプルな器のほかに、日課だという猫との散歩中に見つけた草花や動物をモチーフにした作品を多く出品した。「1人での展示時は作品数などをいろいろと考えるが、2人の時は気持ちに余裕ができ、遊び的な作品が出来上がる」と克典さん。智子さんは「気軽に来て、楽しんでほしい」と笑顔を見せる。

 価格は、ケヤキの小皿=2,750円、陶板=5,500円、高杯=7,700円など。営業時間は11時~19時。月曜・火曜定休。6月30日まで。

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