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乗鞍BASEで「信州はなびりうむ」初開催へ 松本の花火会社が初の自主企画

打ち上がると直径約300mの花が開く尺玉を手にする鈴木さん(左)と上條さん

打ち上がると直径約300mの花が開く尺玉を手にする鈴木さん(左)と上條さん

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 花火の製造や打ち上げを行う「華松煙火」(松本市島内)が現在、6月1日に初開催する花火イベント「信州はなびりうむ」の準備を進めている。

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 アウトドア施設「乗鞍BASE」(安曇)を会場に、直径約30センチの尺玉やミュージックスターマインなどを約30分間打ち上げる同イベント。テーマは「花火×お酒×空間」。当日は15時に開場し、キッチンカーの出店やLEDランタンの点灯もある。

 資金はクラウドファンディングで集め、3,500円で入場チケット1枚を返礼品として進呈。メッセージを読み上げて花火を上げる「メッセージ花火」(入場チケット2枚付き、5号玉2万2,000円~)や、色や形を相談して決められる「オーダーメイド花火」(入場チケット2枚付き、15万円)、「花火の裏側見学ツアー」(入場チケット5枚付き、2万円)なども用意する。ほかに、松本駅と会場の往復バス送迎やオートキャンプサイト宿泊などの返礼品も。目標金額は250万円。目標額に達した場合のみ支援金を受け取る「All or Nothing方式」を採用する。

 同社は1874(明治7)年創業。自主企画は初の試みで同社の上條栞奈さんと鈴木康子さんが中心となって取り組んでいる。「松本市街地では尺玉ほど大きな花火を上げられる場所がなく、花火師の熟練の技を見てもらいたいとずっと思っていた。普段は依頼を受けて花火を上げているので、自主企画は大きな挑戦」と上條さん。

 「もともと花火が大好き」という鈴木さんは、子どもの卒園式に合わせて、「ママ友」とお金を出し合って花火を上げたことで、さらに情熱が高まり、クラウドファンディングで資金を集めて花火大会を開いた経験を持つ。「花火が好きな人、もっと大きな花火を見たいという人は実はたくさんいる。花火の魅力、素晴らしさを知る機会を増やしたい」と鈴木さん。自宅近くに花火会社があるかを調べて同社を知り、2022年12月から働いている。

 昨年の春ごろから構想を練り、尺玉を上げられる場所を探していたところ、秋にのりくら観光協会を通じて会場の紹介を受けたという。イベント名は、特別な空間という意味を持つ「arium(アリウム)」や、自然を体感できるプラネタリウムのイメージから付けた。上條さんは「交通の便はちょっと悪いが、音の反響や天気が良ければ満点の星空との共演など、ここでしかない特別な花火になるはず。花火を一つのエンターテインメントとして楽しんでもらえれば」と笑顔を見せる。

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