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松本で「ジャンクション展」 市内2カ所でアート展示、「多様性認め合う」

マツモトアートセンターの1階ギャラリー。「作品を見ることにとって『自分も表現してみたい』と、新たな創作活動が広がれば」と中山さん

マツモトアートセンターの1階ギャラリー。「作品を見ることにとって『自分も表現してみたい』と、新たな創作活動が広がれば」と中山さん

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 企画展「ジャンクション展」が現在、芸大・美大受験予備校「マツモトアートセンター」(松本市大手1、TEL 0263-33-5511)と、書店「栞日(しおりび)」(深志3、TEL 0263-50-5967)で開催されている。

多彩な作品が並ぶギャラリー内

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 昨年10月に始まった、障がいや生きづらさをテーマにアート作品を展示するイベント「対話アート NAGANO WEEK 2023」のラスト企画。障がいのある人や主催する一般社団法人「ナナイロ」のサポートメンバー、28組が参加する。

 マツモトアートセンターの1階ギャラリーには、抽象的な絵画や風景画のほか、有名アーティストのアルバムジャケットをモチーフにしたポップな作品などを並べる。安曇野市のアーティスト・カミジョウミカさんと東京都の画家・弓指寛治さんの共同作品は、寄生虫のアニサキスや目玉などのモチーフがカラフルに描かれている。サポートメンバーが撮影したイベントの記録写真も展示。栞日では、障害者支援施設「長野県西駒郷」(駒ケ根市下平)が所蔵するアーティスト2人の作品を用意する。

 ナナイロは、2022年に発足。代表の中山拓郎さんが「障がいがある人が想像力を発揮できる場を作りたい」と立ち上げた。同年11月、「対話アート NAGANO WEEK」を初開催。松本市街地の公共施設での展示や、ディスカッションイベントなどを行った。

 中山さんは「もっと長い間、障がいのある人のアートを見てもらいたい」と考え、マツモトアートセンターの代表・北澤一伯さんに相談。教室だったスペースの活用を提案された。昨年7月にクラウドファンディングを行い、改装。5カ月間にわたりさまざまな展示を行うギャラリーにした。北澤さんは「さまざまな人が集まり交差する空間になった」と話す。「専門的な知識を持たない人でも気軽に来られる場所。作品を見ることにとって『自分も表現してみたい』と、新たな創作活動が広がれば」と中山さん。

 「対話アート NAGANO WEEK 2023」は、同展を含めた長期企画のほか、市内9カ所でアート作品を展示。3x3(スリーエックススリー)バスケットボールやeスポーツとコラボしたイベントも行った。今後は、松本以外での開催を検討しているという。「違った場所で作品を見ることで気づくこともあると思う。障がいのある人のアートが見る人に刺激を与え、社会全体が多様性を受け入れていれけば」と中山さんは期待を込める。

 営業時間は、マツモトアートセンター=13時~18時、栞日=7時~20時。いずれも2月28日まで。

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